基礎的財政収支“黒字化”目標年度 自民党内で議論を 岸田首相

財政健全化をめぐって、岸田総理大臣は、自民党の会合で、今年度内に「基礎的財政収支」を黒字化する目標年度を再確認するとした政府の方針を踏まえ、年明けから本格的な検討を始める考えを明らかにし、党内でも議論を急ぐよう要請しました。

自民党の「財政健全化推進本部」は、これまでの「財政再建推進本部」に代わって総裁直轄の機関として新たに設置され、7日、党本部で初めての役員会が開かれました。

この中で岸田総理大臣は「経済あっての財政であり、順番を間違えてはならない。ただ、足元で新型コロナ対策に全力で取り組み、経済対策を行うことと、中長期的に財政健全化を考えることは決して矛盾しない」と述べました。

そのうえで、政府のことしの「骨太の方針」で、基礎的財政収支を2025年度に黒字化する目標を堅持するものの、新型コロナの経済財政への影響を検証して、目標を再確認するとしていることを踏まえ、「年明けから、この作業が始まるので、党内でも議論をしっかりと深めてもらいたい」と要請しました。

これを受けて推進本部は、中長期的な経済財政の見通しも含めて議論を進め、基礎的財政収支の黒字化の目標年度について、政府への提言をまとめることにしています。