米軍基地の辺野古移設 沖縄県の不承認受け対抗措置 防衛省

アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、沖縄県が設計変更を承認しなかったことを受けて、防衛省は対抗措置として、7日に行政不服審査法に基づき、埋め立ての法律を所管する国土交通大臣に不承認の取り消しを求める審査請求を行いました。

アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画をめぐって、防衛省は、去年4月、埋め立て予定地にある軟弱地盤の改良に必要な設計変更を沖縄県に申請しましたが、玉城知事は、11月25日、承認しないことを通知しました。

これを受けて防衛省は、対抗措置を検討してきましたが、7日に行政不服審査法に基づき、埋め立て承認の根拠となる公有水面埋立法を所管する国土交通大臣に対し、不承認の取り消しを求める審査請求を行いました。

防衛省は「沖縄防衛局が精査・検討した結果、不承認とされる理由がないと判断した」としています。

防衛省は、普天間基地の危険性を除去するために移設を進める方針に変わりはないとしていますが、移設計画に反対している沖縄県は反発していて、今後、対立が一層深まることも予想されます。

松野官房長官「法律に従って手続き 見守りたい」

松野官房長官は、午後の記者会見で「国土交通大臣において、法律に従って手続きがなされるものと承知しており、その手続きを見守っていきたい」と述べました。

また、記者団が「辺野古への早期移設の方針に変わりはないか」と質問したのに対し、松野官房長官は「日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせた時、辺野古移設が唯一の解決策であるという考えに変わりはない。引き続き、地元の皆様の理解を得る努力を続けながら、全力で取り組んでいきたい」と述べました。

玉城知事「国土交通相は公平・公正の判断不可能」

沖縄県の玉城知事は、記者団に対し「不承認とした処分は、公有水面の埋め立てに関して、権限と責任を有する知事として、公平・公正の観点から厳格な審査を行った結果で、適正に判断をした」と述べ、不承認の処分の手続きに問題はないことを強調しました。

その上で「審査請求を受けた国土交通大臣は、内閣の一員として辺野古移設を推進する立場にあり、審査庁として公平・公正の判断を行うことは事実上、不可能だ。また、知事の処分を取り消すことができる仕組みは国と地方を『対等・協力』の関係とする地方自治の保障の観点から、極めて重大な問題だ」と述べ、国の対抗措置に強い憤りを示しました。

また、今後の対応について「審査請求書が届いた後に内容を確認し、関係法令等に基づき、適切に対応してまいりたい」と述べ、内容を精査した上で、弁明書を提出する考えを明らかにしました。