3回目ワクチン クラスター発生場所などは前倒しを 群馬県知事

群馬県太田市の工場で大規模なクラスターが発生したことを受け、群馬県の山本知事は、クラスターが発生した事業所の従業員やその地域の住民も、3回目のワクチン接種の時期を前倒しできるよう6日、国に要望しました。

これは、群馬県の山本知事が臨時で開いた記者会見で明らかにしました。

厚生労働省は3回目のワクチン接種について、2回目からの間隔を原則8か月以上としていますが、医療機関や高齢者施設でクラスターが発生した場合などには、厚生労働省に事前に相談したうえで、施設の利用者や職員に対して6か月に前倒しできるとしています。

これについて山本知事は、クラスターが発生した場合、今は対象とされていない工場などの事業所の従業員や、その施設がある地域の住民も、前倒しの対象に含めるよう山際新型コロナ対策担当大臣に要望したということです。

これに対し山際大臣は「どんな対応ができるか真剣に検討したい」と述べたということです。

また、山本知事は県営のワクチン接種センターの設置の時期を予定していた、来年2月から前倒しすることを検討する考えを示しました。

一方、太田市の工場で発生したクラスターについては42人の感染者のうち、新たに25人のスクリーニング検査を行った結果、デルタ株の疑いがあることがわかり、ほかの感染者もオミクロン株の可能性は極めて低いという見解を示しました。

山本知事は「県内で市中感染が起きている兆候はなく冷静に受け止めてほしい。ただ、工場では無症状の人などから知らないうちに感染が広がった可能性があり、基本的な感染防止対策を徹底してほしい」と話しています。