オミクロン株 国内3例目感染確認 イタリア滞在歴ある30代男性

今月、日本に入国した、イタリアに滞在歴のある男性が、新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」に感染していることが、新たに確認されました。
国内で感染者が確認されたのは3人目です。

感染が確認されたのは、イタリアに滞在歴のある30代の男性です。

厚生労働省は国籍を明らかにしていません。

今月1日に入国した際、羽田空港の検疫所で新型コロナウイルスの検査を受けて陽性反応が出たため、国立感染症研究所で検体の遺伝子を解析していました。

その結果、オミクロン株への感染が確認されたということです。

男性は入国後、検疫が指定する宿泊施設にいましたが、現在、症状はなく、近く医療機関に入院する予定だということです。

また、ことし7月と8月にはモデルナのワクチンの接種を受けていたということです。

厚生労働省は、同じ飛行機に乗っていた41人の乗客全員を濃厚接触者とみなして、入国後14日間は宿泊施設での待機を求めることにしています。

これまでに国内で感染者が確認されたのは、先月末にナミビアから入国した外交官と、ペルーから入国した男性に続いて、3人目です。

松野官房長官「引き続き 適切な感染防止対策を徹底」

松野官房長官は午後の記者会見で「入国時の検査で陽性が確認されたイタリアに滞在歴のある入国者について、国立感染症研究所で陽性検体のゲノム検査を行ったところ、オミクロン株であると確認されたとの1報が厚生労働省からあった。30代の男性との報告を受けている」と述べました。

松野官房長官は、この男性の同行者や飛行機の機内で近くの席にいた人については把握済みだとしたうえで、男性の国籍は「感染拡大防止に資する情報に限って公表することにしている」として、明らかにしませんでした。

そして「引き続き、水際措置の強化とゲノム解析の実施強化によるモニタリングを進め、適切な感染防止対策を徹底していきたい」と述べました。

後藤厚労相「飛行機同乗の41人が濃厚接触者」

後藤厚生労働大臣は臨時に記者会見し「入国時の検査でコロナの陽性が確認されたため、検疫の宿泊療養施設に入所し、現在医療機関に搬送中だ。陽性者が搭乗していた航空機には、残り41人が同乗していたが、いずれも濃厚接触者として取り扱い、これまでと同様、地方自治体と連携しながら厚生労働省において健康観察をしっかり行っていく」と述べました。

また後藤大臣は「オミクロン株」に対する水際対策に加え、国内の検査体制も強化していることを重ねて説明したうえで「感染が確認された場合には、積極的な疫学的調査をしっかり行い、国内における封じ込めに最大限の努力をしていきたい」と述べました。