熱海土石流 “殺人の疑いある” 遺族の告訴状を警察が受理

ことし7月に静岡県熱海市で起きた大規模な土石流をめぐり、犠牲者の遺族5人が、崩落の起点にあった盛り土を造成した不動産会社の代表と今の土地所有者について殺人の疑いがあると主張して提出していた告訴状を、警察が6日付けで受理し、捜査が進められることになりました。

ことし7月に熱海市で起きた大規模な土石流をめぐっては、亡くなった6人の遺族5人が先月10日に熱海警察署に告訴状を提出していました。

告訴状では、盛り土を造成した不動産会社の代表と今の土地所有者について、「盛り土が崩れる危険性を認識しながら、川の下流に住んでいる人たちが死亡してもやむをえないと考え、安全対策を取らなかった」などとして、殺人の疑いがあると主張しています。
遺族は6日、亡くなった家族の写真を持って熱海警察署を訪れ、遺族の代理人の弁護士によりますと6日付けでこの告訴状が正式に受理されたということです。

土石流をめぐっては、ことし8月に犠牲者の遺族1人が告訴状を提出したことを受け、警察が10月、不動産会社と今の土地所有者の関係先を業務上過失致死の疑いなどで捜索し、崩落の危険性を認識していたかどうかなど捜査を進めています。

遺族側「厳重な処罰を」

一緒に暮らしていた夫を土石流で亡くし、今回の告訴に加わった小川慶子さん(70)は「夫が突然いなくなり、現実を受け入れられないままです。生きている感じがしません。殺人罪が認められれば夫の無念を晴らせるので捜査が進んでほしいと思います」と話していました。

また、遺族の代理人の加藤博太郎 弁護士は「殺人罪での告訴が正式に受理されました。厳重な処罰が下されることを期待しています」と話していました。

一方、今の土地所有者の代理人を務める弁護士は「捜査には全面的に協力します。土地所有者はそもそも危険性を知らなかったので、住民が死亡してもやむをえないとは思っていません」などと話しています。