私立大学ガバナンス強化 専門家会議提言に大学側から懸念の声

日本大学の前理事長が脱税の疑いで逮捕されるなど、私立大学のガバナンスが問われる中、文部科学省の専門家会議は、学校法人の最高機関に学校関係者を入れないことなどを盛り込んだ提言をまとめました。私立大学側からは懸念の声が出ており、文部科学省は法改正に向けて詳細を検討することにしています。

私立大学をめぐっては、日本大学の元理事が2件の背任事件で逮捕・起訴され、先月29日には前理事長が所得税法違反の疑いで逮捕されていますが、過去にも私立大学の不適切な管理運営の問題があったことから、文部科学省の専門家会議が学校法人のガバナンスの在り方を議論してきました。

3日まとめられた提言の報告書では、現状では学校法人の意思決定機関である「理事会」の諮問機関に位置づけられている「評議員会」について、現役の学校関係者を入れずに構成し、理事の選任や解任を行うなど、監督や議決の最高機関に位置づけて権限を強化するとしています。

これについて私立大学側は「評議員会に権限が集中すれば新たな主導権争いを誘発しかねず、教育や研究を理解している人と学外の人とでバランスよく構成することが不可欠だ」と懸念の声を表明しています。

こうした中、3日の会議では文部科学省から、パブリックコメントの実施が提案されましたが、委員から反対の声も多く、見送られる見通しとなりました。

文部科学省は、今後、学校法人の運営について定める「私立学校法」の改正に向けて、詳細に検討していくことにしています。