“文書交通費” 法改正は見送りへ 与野党の合意困難 自民幹部

国会議員に支払われるいわゆる文書交通費について、野党側が日割りでの支給に改めることに加え、使いみちの公開の義務づけも求めていることなどから、自民党幹部は、与野党の合意を得るのが困難だとして、臨時国会での法改正を見送る考えを示しました。

国会議員に毎月100万円支払われる「文書通信交通滞在費」をめぐっては、来週召集される臨時国会で、日割りでの支給に改める法改正を行う方向で調整が進められていました。

しかし、日本維新の会と国民民主党は、透明性を高めるため、使いみちの公開を義務づけるべきだと主張し、立憲民主党も3日、使いみちの公開義務づけも含め、自民党に各党間の合意形成を要請しました。

これを受けて、自民党幹部は3日午後、国会内で記者団に「すべての議員に関わることなので、すべての党の合意で法改正をしたかったが、残念ながら野党側の理解が得られない以上、断念せざるをえない」と述べ、臨時国会での法改正を見送る考えを示しました。

立民 使いみち公開を義務づける法案 提出へ

立憲民主党は3日、政治改革部会の会合で、文書交通費を日割りの支給に改めることに加え、使いみちの公開を義務づける法案を臨時国会に提出する方針を決めました。

この中では、
▽領収書の写しをつけた収支報告書の提出を義務づけ
▽先の衆議院選挙で初当選した議員などには、10月分の文書交通費を全額、国庫に返納できるようにするとしています。

さらに、国会議員の歳費は、衆議院が解散された月も含めて、すべて日割りに改め、ことし10月にさかのぼって適用するとしています。

立憲民主党によりますと、これによって、ことし10月分の文書交通費と歳費のうち、およそ3億7800万円が国庫に返納されるとしています。

会合のあと、政治改革部会の篠原孝部会長は「臨時国会の大事なテーマの1つとして、きちんと議論していくことになった。国民目線でわかりやすく説明し、理解されるようにしたい」と述べました。

維新 使いみち公開と未使用分返還も義務づける法案 提出へ

日本維新の会の藤田幹事長は、記者会見で、文書交通費を日割りの支給に改めるだけでは不十分だとして、使いみちの公開と、使用しなかった分の返還も義務づける法案を臨時国会に提出する方針を明らかにしました。

藤田氏は「日割りに改めることは一歩前進だが、全く足りず、これで終わらせてはならない。国民が当たり前に思っていることを、まっとうに議論し、国会の変な常識にとらわれずにやることが、いちばん大事だ」と述べました。

また、共同で法案の提出を目指している国民民主党については、考え方の一部に違いがあるとして、別々に提出する可能性があることを明らかにしました。