連合 来年の春闘 4%程度の賃金引き上げ要求の方針 正式決定

労働組合の中央組織「連合」は、来年の春闘で、定期昇給と「ベースアップ」に相当する分として、合わせて4%程度の賃金引き上げを要求する方針を正式に決定しました。

「連合」は組合員およそ700万人の労働組合の中央組織で、千葉県浦安市で中央委員会を開き、都道府県の労働組合の代表などが参加しました。

この中で芳野会長は「日本の賃金はほとんど伸びておらず、先進国の中でも低い位置に置かれていて、労働者に適正な分配が行われてきたとは言いがたい状況だ。人への投資を積極的に求める必要があり、すべての労働組合が賃上げに取り組むべきだ」と呼びかけました。

そして、来年の春闘方針について意見が交わされ、年齢や勤務年数に応じた定期昇給分を確保したうえで、基本給を引き上げる「ベースアップ」に相当する分として、合わせて4%程度の賃金引き上げを要求する方針を正式に決定しました。

連合によりますと「ベースアップ」の要求は9年連続となります。

また、労使が協定を結んで決めることができ、同じ職場で働く人すべてに適用される「企業内最低賃金」を時給1150円以上にすることを目標に取り組むとしています。

「連合」に加盟する労働組合は、この方針をもとに、原則として来年2月末までに経営側に要求書を提出することになっています。

来年の春闘では、企業の利益などを働く人に賃金として分配する流れを広げることができるのかが焦点となります。

賃上げ率 2年連続2%下回る

「連合」は、去年とことしの春闘ではいずれも定期昇給分を確保したうえで基本給を引き上げる「ベースアップ」に相当する分として、あわせて4%程度の賃金引き上げを要求する方針を掲げました。

しかし、「連合」が加盟する労働組合の交渉の結果をまとめたところ、賃上げ率の平均は▽去年は1.9%、▽ことしは1.78%と2年連続で2%を下回りました。

また、企業の業績悪化などを踏まえて春闘で賃上げを要求しない労働組合もあります。

連合によりますと加盟する組合のうち、ことしの春闘で賃上げを要求したのは定期昇給の維持を含めて全体の74.7%となっています。

松野官房長官「労使の話し合い期待」

松野官房長官は2日午後の記者会見で「企業が成長していくためには、賃上げを含めて人への投資を充実させ、イノベーションを加速し、生産性向上をもたらすことでGDPを引き上げ、さらなる人への投資につながる好循環をつくっていくことが必要だ」と述べました。

その上で「春闘の賃上げ率はここ数年、低下傾向にあるが、業績がコロナ前の水準を回復した企業については、3%を超える賃上げが期待される。来年の春闘に向けて、まさにこれから労使双方の取り組みが行われるところであり、労使の真摯な話し合いが行われることを期待している」と述べました。