岸田首相 “日本人の帰国需要に配慮を指示” 国際線予約停止で

新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」への水際対策として、国土交通省が日本に到着するすべての国際線で新たな予約の停止を航空会社に要請したことについて岸田総理大臣は、一部に混乱を招いているとして、日本人の帰国需要に十分配慮するよう指示したことを明らかにしました。

新型コロナの新たな変異ウイルス「オミクロン株」の感染拡大に対する水際対策を強化するとして、国土交通省は、今月末までの1か月間、日本に到着するすべての国際線で新たな予約を停止するよう航空会社に要請しました。

これについて岸田総理大臣は2日午前、総理大臣官邸で記者団に対し「先月29日に、3500名をめどに入国を抑制するという方針を明らかにした。これを受けて、取り急ぎの措置として、国際線の新規の予約停止の要請が行われたと報告を受けているが、一部の方に混乱を招いてしまった」と述べました。

そのうえで「こうした事態を受けて私のほうから国土交通省に、日本人の帰国需要に十分に配慮するよう指示をした。帰国の需要は平日や週末でさまざまなので、その状況を勘案したうえで国土交通省にしっかり対応してもらいたい」と述べ、日本人の帰国需要に十分配慮するよう指示したことを明らかにしました。

首相 ワクチン3回目接種までの間隔「前倒しの可能性検討」

また、岸田総理大臣は、新型コロナの2回目のワクチン接種から3回目までの間隔を短縮するかどうかについて「従来から8か月の間隔を空けての接種を原則としながらも、クラスターの発生などを条件に前倒しの可能性を検討していくと申し上げていた。前倒しの可能性については検討を続けていく」と述べました。

松野官房長官は午前の記者会見で「接種間隔は原則8か月以上としているが、感染拡大防止の観点から、医療機関などでクラスターが発生した場合の例外的取り扱いについて、先日、厚生労働省から示した」と述べました。

そのうえで「今後の感染状況の変化や自治体の準備状況、ワクチンの供給力などを踏まえ、必要があれば改めて、8か月を待たずして接種を行う範囲についてさらに検討を行う。まずは、オミクロン株のウイルスの特徴やワクチンの効果などの情報収集をしていきたい」と述べました。