オミクロン株 アメリカで初の感染確認 先月22日に入国

アメリカ政府は1日、西部カリフォルニア州で新しい変異ウイルスのオミクロン株の感染者が確認されたと発表しました。アメリカでのオミクロン株の感染確認はこれが初めてです。

アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は1日、ホワイトハウスで会見し、アメリカ国内で初めて新しい変異ウイルスのオミクロン株に感染した人が確認されたと発表しました。

感染が確認されたのは西部カリフォルニア州の人で、先月22日に南アフリカから入国し、29日に検査で新型コロナウイルスの感染が確認されました。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校が検出されたウイルスを詳しく調べたところオミクロン株だとわかったということです。

またこの感染者と濃厚接触した人については、これまでのところ感染は確認されていないということです。

ファウチ博士によりますとオミクロン株に感染した人はワクチン接種を完了していたということで「症状は軽く、改善に向かっているようだ」と述べました。

CDC アメリカ入国者の検査 出発前1日以内へ

アメリカCDC=疾病対策センターは、水際対策強化の一環として空路でアメリカに入国する際に義務づけられている新型コロナウイルスの検査のタイミングをこれまでの出発前3日以内から1日以内に短縮する方向で検討していることを明らかにしました。

アメリカは現在、空路で入国する人に対し、航空機の搭乗前に▽ワクチンの接種を終えてから2週間以上がたったことを証明する書類と、▽出発前3日以内に受けたウイルスの検査で陰性だったことを示す書類の提示を義務づけています。

オミクロン株が世界各国で相次いで確認される中、CDCのワレンスキー所長は先月30日の会見で「国際的な旅行を可能なかぎり安全にする方法を検討している」として水際対策の強化を検討する考えを示しました。

これについてCDCは1日、NHKの取材に対し、空路で入国する旅行者の検査のタイミングを厳格化し、出発前1日以内に短縮する方向で検討していることを明らかにしました。

CDCはこのほか、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港をはじめとした国際線の発着が多い4か所の空港で、到着した旅行者のウイルス検査態勢を強化するとしています。