オーストラリア 7~9月GDPの伸び率-1.9% 5期ぶりマイナスに

オーストラリアのことし7月から9月までのGDP=国内総生産の伸び率は、前の3か月と比べてマイナス1.9%となり、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、経済活動が厳しく制限された影響で、5期ぶりのマイナスとなりました。

オーストラリア統計局が12月1日に発表した、ことし7月から9月までのGDPの伸び率は、物価の変動を除いた実質で、前の3か月と比べてマイナス1.9%となりました。

伸び率がマイナスとなるのは5期ぶりで、ことし6月以降、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、シドニーなどの主要都市で外出や経済活動を厳しく制限する「ロックダウン」が行われ、個人消費が落ち込んだことが主な要因です。

フライデンバーグ財務相は記者会見で、「今回の数字は『ロックダウン』による非常に大きな経済的コストを示している」と述べました。

オーストラリアでは、外出や経済活動の制限が、10月以降段階的に解除され、海外との往来の規制も徐々に緩和されてきました。

ただ、新たな変異ウイルス「オミクロン株」の感染者が国内で確認されたことなどから水際対策を強化していて、観光業などを中心に経済の先行きへの影響が懸念されています。