国内企業 7月~9月の設備投資 1.2%増 2期連続の増加

財務省の法人企業統計調査によりますと、ことし7月から9月までの国内の設備投資は、去年の同じ時期より1.2%増え、2期連続の増加となりました。

法人企業統計は、財務省が3か月ごとに資本金1000万円以上のおよそ3万社を対象に、業績や設備投資の金額などを調べるもので、今回は2万2800社余りが回答しました。

ことし7月から9月までの金融と保険を除いた国内企業の設備投資は、10兆9276億円と、去年の同じ時期に比べ1.2%増え、2期連続の増加となりました。

ただ、新型コロナウイルスの感染拡大前のおととしの同じ時期の水準には届いていません。

このうち、製造業はボイラーや電動機などの需要が増え、0.9%の増加、非製造業も飲食や娯楽などのサービス業を中心に前の年の同じ時期が低い水準だった反動で、1.4%の増加となりました。

また、企業の経常利益は16兆7508億円と、去年の同じ時期と比べて35.1%増え、3期連続の増加となりました。

自動車向けの電子部品の需要の増加や、原材料価格の上昇で卸売業の収益が増えたためです。

財務省は、「経常利益や設備投資は去年と比べ増加したが、4月から6月の前期と比べるといずれも減少している。コロナの感染再拡大の影響で、経済の持ち直しの動きには弱さがみられており、企業の動向を注視したい」としています。