天皇皇后両陛下の長女 愛子さま 20歳の誕生日 成年皇族に

天皇皇后両陛下の長女の愛子さまは1日、20歳の誕生日を迎え、成年皇族となられました。愛子さまは「一つ一つのお務めに真摯に向き合い、できる限り両陛下をお助けしていきたい」と感想を述べられました。

愛子さまは、20歳の成年にあたり、文書で感想をあらわし「成年という一つの節目を無事に迎えることができましたことを嬉しく思います」と述べられました。

そして、これまでの日々を振り返り、「様々な方と出会い、関わることを通じて、人と人とが互いに手を取り合い、交流の輪が広がっていく素晴らしさを学び、全ての経験が、今、私の財産となっています。今日に至るまで私の歩みに関わってくださった全ての方に深く感謝いたします」と記されました。

そのうえで「これからは成年皇族の一員として、一つ一つのお務めに真摯に向き合い、できる限り両陛下をお助けしていきたいと考えております。そして、日頃から思いやりと感謝の気持ちを忘れず、小さな喜びを大切にしながら自分を磨き、人の役に立つことのできる大人に成長できますよう、一歩一歩進んでまいりたいと思います」と述べられました。

愛子さまは、感想の最後で新型コロナウイルスに触れ「多くの方が亡くなられたことに胸が痛みます。現在も大勢の方々が厳しい生活を送られていることと案じています」と記し、「全ての方に、平穏で彩り豊かな暮らしが一日も早く訪れることを願うとともに、また以前のように皆様とお会いし、お話できるようになる日を楽しみにしております」と結ばれました。

愛子さまの成年に伴って、1日は宮内庁の幹部らによる祝賀などがお住まいの御所で行われ、今月5日に皇居・宮殿で勲章の親授などの主要な行事が行われます。

皇室で成年の行事が行われるのは、平成26年の秋篠宮ご夫妻の次女の佳子さま以来7年ぶりで、愛子さまは今後、成年皇族として公務に臨まれます。

成年にあたっての記者会見 来年3月第3週に

宮内庁は、愛子さまの成年にあたっての記者会見を来年3月の第3週に行うと発表しました。

皇族の成年にあたっての記者会見は、これまで20歳の誕生日よりも前に行われるケースが大半でした。

しかし愛子さまは今も大学の授業をオンラインで受けていて、レポートの提出など日々の課題に忙しく取り組まれているということで、宮内庁は記者会見を来年3月の第3週に行うことにしたということです。

これについて宮内庁は「一生に一度の会見であり、ご成年になったことをお感じになりながら、質問に対するご回答を落ち着いて考えていただくのに最も適した時期と考えられる日程とした」と説明しています。

愛子さまの近況

学習院大学2年生の愛子さまは、新型コロナウイルスの影響で、この1年、通学の機会はなく、引き続きオンラインでの授業を受けられています。

在籍する文学部日本語日本文学科では、古代から現代までの日本語や日本文学を中心とした日本文化を学ぶ専攻を選んだということで、先生や友達ともオンラインで交流しながら忙しくも充実した毎日を送られているということです。

東日本大震災の発生から10年目にあたることし、愛子さまは、震災に関する報道を目にする機会が増え、巨大な津波の映像や原発事故の様子に改めて衝撃を受けるとともに、家族や親しい人を亡くしたり住み慣れた場所を追われたりした人たちの置かれた状況に大変心を痛められている様子だったということです。

ことしの夏に開幕した東京オリンピックとパラリンピックの各競技のもようはテレビでご覧になりました。

愛子さまは、国境を超えて選手どうしが交流する様子が随所で見られたことに感銘を受け、パラリンピックでは、障害のある選手たちの躍動感あふれる姿やサポートしてきた人たちと喜びを分かち合う姿などが印象に残られた様子だったということです。

愛子さまは、ことし9月には、20年近くにわたって慣れ親しんだ赤坂御用地を離れ、ご一家で皇居に移られました。

引っ越し作業の間に滞在した宮殿では、宮中行事や儀式で使われる部屋を視察しながら、今後、成年皇族として出席が想定される行事の次第や所作について、両陛下から直接説明を受け、身の引き締まる思いを抱かれていた様子だったということです。

愛子さまは、大学の授業のない時間や休日には、両陛下と皇居内を散策したり天皇陛下と一緒にジョギングをしたりするなど、ご一家で過ごす時間を大事にする一方で、宮内庁の職員とバドミントンやバレーボールなどをしてリフレッシュにも努められているということです。

愛子さまは、当面は学業を優先しながら過ごすことになりますが、成年皇族として宮中行事や儀式などに臨む際には、天皇皇后両陛下をはじめとする皇室の方々の姿を手本にしながら、ご自身の務めを心を込めて果たしたいと考えられているということです。

愛子さま 20年のあゆみ

愛子さまは平成13年12月1日、天皇皇后両陛下の長女として誕生されました。

敬愛の大切さを身につけて育って欲しいという願いが込められ、お名前は「愛子」さま、称号は「敬宮」とされました。

幼いころはお住まいで絵本に親しむ一方で、外に出て木に登ったりするなど活発に過ごされました。

幼稚園から学習院に通い、初等科の一時期は通学への不安から体調を崩し、雅子さまに付き添われて学校に通う日が続きましたが、それを乗り越えて健やかに成長されました。

中等科の修学旅行では、広島市の平和公園を訪れ、原爆ドームや原爆に関する展示を見学し、被爆者から話を聞いたり、「原爆の子の像」に同級生全員で折った千羽鶴を捧げられたりしました。

この時の経験をもとに卒業文集には「世界の平和を願って」と題する作文を寄せ、「唯一の被爆国に生まれた私たち日本人は、自分の目で見て、感じたことを世界に広く発信していく必要があると思う」などと記されました。

女子高等科2年の夏休みには、英語教育のサマースクールで3週間近くイギリスに滞在されました。

英語の授業を受けたほか、体験学習でロンドン市内や近郊の都市を訪れ、イギリスの文化や歴史、社会に触れられました。

おととし4月30日の上皇さまの退位にあたっては上皇ご夫妻にあいさつする行事に臨み、翌5月1日の天皇陛下の即位では両陛下にお祝いの気持ちを伝えられました。

去年、新型コロナウイルスの影響が広がる中、女子高等科を卒業し、学習院大学文学部の日本語日本文学科に進学されました。

高等科の卒業式では、「たくさんの経験ができ、また、とても楽しく、とても充実した学校生活を送ることができたと思います」と笑顔でこたえられました。

大学は、オンラインによる授業が続いていましたが、去年10月、初めて通学した際には「大学では新しい知識を得たときに感じられる喜びを大切にしながら、さまざまなことに取り組んでいければと思っております」と話されていました。

天皇皇后両陛下は

天皇皇后両陛下は、さまざまな行事がある中、愛子さまの成年に伴う行事を大切に考え、忙しい日々の合間に宮内庁の職員と打ち合わせをするなど、精力的に準備に取り組まれてきたということです。

側近によりますと、両陛下は、愛子さまと写真を撮ったり、これまでの成長の日々を思い出したりして、感慨深く思われている様子に見えたということです。

一方で、準備を進める愛子さまを、無事に成年の誕生日を迎えさせてあげたいという気持ちで見守られている様子だったということです。