旅行会社 雇調金不正受給問題 “自主返納望ましい” 第三者委

「日本旅行業協会」の会長が代表取締役を務める東京の旅行会社が「雇用調整助成金」を不正に受給した疑いが出ている問題で、会社が設置した第三者委員会は30日、「内部管理体制がずさんだった」として、受給した助成金の全額、または一部の自主返納を検討することが望ましいとする最終報告を取りまとめ、公表しました。一方、故意に不正を行ったかどうかについては「明確な判断はできない」としています。

「日本旅行業協会」の菊間潤吾会長(69)が代表取締役を務める東京の旅行会社「ワールド航空サービス」は、去年から社員を休ませているように装ううその書類を国に提出し、雇用調整助成金を不正に受給していた疑いがあることがNHKの取材で明らかになりました。

これを受けて、会社は外部の弁護士などで作る第三者委員会を設置して調査を進め、30日までに最終報告を取りまとめて都内で記者会見を開きました。

この中で、委員長を務める久保利英明弁護士は「勤務実態に関する記録が乏しく、正確な金額が算定できなかった」としたうえで、残っている資料などをもとに調べた結果、事実に反する申請に基づき受給した額は、およそ1億7800万円と推認されると説明しました。

そのうえで「会社の内部管理体制がずさんだった」として、これまでに受給した助成金、4億5000万円余りの全額、または一部の自主返納を検討することが望ましいと結論づけたということです。

また、最終報告では、数十年にわたる同じ経営体制の下で今回の事態が生じたことを踏まえれば、会長と社長の交代などを検討すべきだとしています。

一方、故意に不正を行ったかどうかについては「会長や社長はその認識がなかったと説明しており、それを覆す決定的な材料は確認できなかった」と述べ、明確な判断はできないとしています。