オミクロン株“世界中の科学者が調査続けている” WHO事務局長

新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス「オミクロン株」について、WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、感染力やワクチンの効果に及ぼす影響などはまだ分からないとしたうえで、世界中の科学者が調査を続けているとしました。

WHOでは、29日から始まった年次総会の特別会合で、今後の感染症の世界的大流行に備えた議論が行われています。

この中でテドロス事務局長は、WHOが26日に「懸念される変異株」に指定した「オミクロン株」について「より感染しやすいのか、重症化や再感染しやすいのか、それにワクチンが効かなくなるのか、まだ分からない」と述べ、これらの問いに答えるために世界中の科学者が調査を続けていると説明しました。

そのうえで「多くの人は、新型コロナウイルスはすでに終わったと思っているかもしれないが、オミクロン株の出現は、闘いがまだ終わっていないことを私たちに伝えている」と述べ、ワクチン接種などの感染対策の徹底や、ワクチンの世界への公平な分配を改めて呼びかけました。

特別会合では最終日の12月1日、今後の世界的大流行に備え、各国政府間の枠組みの立ち上げに向けた決議案を採択する予定です。