トヨタ自動車 10月の生産台数 前年同月比約25%減

トヨタ自動車の先月の国内外での生産台数は、東南アジアでの新型コロナウイルスの感染拡大に伴う部品不足などの影響により、グループ全体で去年の同じ月と比べおよそ25%減少しました。
ただ、部品不足は次第に解消していて、今月と来月の生産は過去最高になる見通しだとしています。

トヨタが発表した先月の国内外での生産台数は、ダイハツ工業と日野自動車を含めたグループ全体で73万5439台となり、去年の同じ月と比べ24.9%減少しました。

また、世界での販売台数も、グループ全体で73万5980台と去年の同じ月より20.7%減りました。

これは東南アジアでの新型コロナウイルスの感染拡大に伴う部品不足や半導体不足の影響によるもので、生産は3か月連続、販売は2か月連続で去年を下回りました。

一方、トヨタは足元では部品不足の状況は解消しつつあるとしていて、今月と来月の国内外での生産台数は、11月と12月としては過去最高になる見通しだとしています。

トヨタは「部品不足は解消しつつあり挽回生産に取り組む。感染拡大の状況を引き続き注視し、部品不足などが発生した場合には影響を最小限に抑えるべく努力していく」としています。

国内の主なメーカー 部品供給滞り前年同月比大幅減

国内の自動車メーカー8社は29日、先月の国内外での生産台数を発表し、このうち7社が去年の同じ月の水準を下回りました。

メーカー別では、
▽マツダが最も落ち込みが大きく48%の減少、
▽SUBARUが33%、
▽ホンダが27%、
▽トヨタ自動車が25%、それぞれ減少しました。

また、
▽スズキが23%、
▽日産自動車が21%、
▽ダイハツ工業も17%、それぞれ減少しました。

ことしの夏以降、部品メーカーの生産拠点が多い東南アジアで経済活動を厳しく制限するロックダウンが行われたため、半導体などさまざまな部品の供給が滞り、自動車メーカーで工場の稼働停止が相次いだことが要因です。

一方、去年の落ち込みが大きかった三菱自動車工業は逆に34%の増加となりました。

大幅な減産を強いられた自動車メーカーですが、最近は部品不足が解消しつつあるとして、
▽トヨタが来月の国内外の生産が過去最高になるという見通しを示しているほか、
▽ホンダも国内工場の稼働が来月、通常に戻る見通しを明らかにするなど、
生産回復に向けた動きも出始めています。