新たな変異ウイルスについて、南アフリカの保健当局は、最大都市ヨハネスブルクのあるハウテン州で77の感染例が確認されたと発表していて、これまでに隣接するボツワナのほか、香港やイスラエル、ベルギーでも見つかっています。
このため、アメリカはアフリカ南部の8か国からの渡航を29日から制限すると発表したほか、EU=ヨーロッパ連合の加盟国もアフリカ南部の7か国からの渡航を制限することで合意するなど、各国が水際対策を強化しています。
「オミクロン株」で米大統領声明 “途上国にワクチン提供を”
WHO=世界保健機関が南アフリカで確認された変異ウイルスを「懸念される変異株」に指定したことを受けて、アメリカのバイデン大統領は「世界規模でワクチン接種を進めないかぎり、感染拡大を終息させることはできないことが明確になった」として、各国に対し、途上国へのワクチンの提供を加速するよう呼びかけました。
WHO=世界保健機関は26日、専門家などによる緊急の会合を開き、南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについて「懸念される変異株」に指定したと発表しました。
理由についてWHOは、現時点で得られている科学的な根拠から、ほかの「懸念される変異株」に比べ、再感染のリスクが高まることが示されているなどとしています。
呼称は「オミクロン株」としました。
これを受けて、アメリカのバイデン大統領は声明を発表し「世界規模でワクチン接種を進めないかぎり、感染拡大を終息させることはできないことが明確になった」として、各国に対し、途上国へのワクチンの提供を加速するよう呼びかけました。
また、アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は、CNNテレビのインタビューで「いま対応しているところで確実に言えることはないが、かなりの速さで広がっているようだ。南アフリカの専門家と協力して調べていく」と述べました。
米首席医療顧問「かなりの速さで広がっているようだ」
アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は、南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについて、CNNテレビのインタビューで「いま対応しているところで確実に言えることはないが、かなりの速さで広がっているようだ」と述べました。
すでにアメリカ国内に広がっている可能性があるのかと問われると「あらゆる可能性があるが、今のところ、そうした兆候は見つかっていない」と答えました。
さらに、ワクチンの接種を終えている人への影響について、ファウチ博士は「南アフリカの専門家と協力して調べていけば、分かるはずだ」と述べました。
すでにアメリカ国内に広がっている可能性があるのかと問われると「あらゆる可能性があるが、今のところ、そうした兆候は見つかっていない」と答えました。
さらに、ワクチンの接種を終えている人への影響について、ファウチ博士は「南アフリカの専門家と協力して調べていけば、分かるはずだ」と述べました。