“中国 軍の組織改革進め作戦能力向上図る” 防衛研究所報告書

防衛省の防衛研究所は、中国の軍事動向に関することしの報告書をまとめ、従来の陸海空と宇宙やサイバーといった新たな領域を連動させるため、軍の組織改革を進め、台湾周辺や南シナ海で訓練を活発に行うなどして作戦能力の向上を図っていると、分析しています。

ことしの報告書では、2000年代半ばごろから中国の人民解放軍が進める、従来の陸海空と宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を連動させる「統合作戦能力」に焦点を当てています。

この中では、2012年に始まった習近平体制以降、アメリカ軍の海兵隊にあたる「海軍陸戦隊」の拡充など、建国以来最大規模となる軍の組織改革を行い、統合作戦能力を深化させていると指摘しています。
また、軍改革の一環として、海警局を人民武装警察部隊の傘下に移管し、その指揮権を中央軍事委員会に一元化して、海上国境の新たな警備管理体制を構築したとしています。

そのうえで、台湾周辺や南シナ海での訓練を活発に行うとともに、ロシアとの合同演習で作戦指揮の能力向上を図っていると分析しています。

その一方で、高度な科学技術を持つ人材の確保が難しいなど、多くの課題も抱えているとして、軍の近代化のタイムスケジュールとして示されている2027年、2035年、2050年に向けた動向を多角的に分析する必要があると指摘しています。