新型コロナ病棟を心和む空間に アートで彩り 名古屋の病院

新型コロナウイルスの患者専用の病棟をアートの力で彩り、患者を少しでも元気づけようという取り組みが名古屋市内の病院で始まりました。

この取り組みが始まったのは、名古屋市千種区の名古屋市立大学の医学部附属東部医療センターです。

センターの新型コロナウイルスの患者専用の病棟はことし4月に古い病棟を改修して整備され、今回はこの病棟をアートの力で少しでも心和む空間にしようと大学の芸術工学部が企業などと協力して企画を立ち上げたということです。

これを受けて病室には、パーティションに自然の風景写真を貼り付けたり動物がプリントされた紙コップやティッシュの箱も用意されたりして、殺風景だった病棟に彩りを与えています。

また病棟の廊下では、壁面にデジタルアートを投影する装置が設置されてさまざまな映像や写真が映し出され、泳いでいる魚が音に反応して動く工夫も凝らされています。

この病棟で働く看護師の日下部千鶴さんは「病棟は閉鎖されていて気がめいってしまう患者さんも多いので、少しでも気分転換になればよいですし、私たちスタッフも心が和み解放された気分になることができます」と話していました。

企画したなごやヘルスケア・アートマネジメント推進プロジェクト事務局の伊藤幸子さんは「コロナ禍で医療者も患者さんも大きなストレスを感じていると思いますが、アートの力で気分転換や癒やし、楽しみができれば」と話していました。