“軽石”フィリピン北部の島で大量に確認 海流にのって漂着か

フィリピンの火山観測機関は、小笠原諸島の海底火山、福徳岡ノ場の噴火で出たとみられる軽石が、フィリピン北部の島に大量に漂着しているのを確認したと発表しました。

フィリピンの火山観測機関「火山地震研究所」は、台湾との境界に近いフィリピン北部のバタネス州バタン島などの海岸に、今週初めにかけて、大量の軽石が漂着しているのを確認したと発表しました。

軽石が、どのくらいの範囲に広がって漂着しているのかや、その量については、まだ正確には分からないとしていますが、地元の自治体の職員が現場で撮影した写真では、黒っぽい灰色の軽石がおよそ数十メートルにわたって海岸を埋め尽くしている様子が確認できます。

火山地震研究所では小笠原諸島の海底火山、福徳岡ノ場の噴火で出た軽石が海流にのってフィリピンまでたどりついたものとみて分析を進めるとともに、付近を航行する船舶などに対し、大量の軽石が漂流する海域に入ると、船体やエンジンが損傷するおそれがあるとして注意を呼びかけています。

専門家「1か月ほどで再び日本に接近か」

軽石の動きを分析しているJAMSTEC=海洋研究開発機構の美山透主任研究員が、先月28日に公表したシミュレーションでは、軽石は今月20日ごろにフィリピンの北の海域に到達するとみられていました。
美山主任研究員は「沖縄周辺からは、黒潮に乗って東海や関東に向かう流れとは別に、台湾の東側を南下してフィリピンに向かう渦のような流れがあり、軽石はこの流れに乗って漂着したと見られる」と話し、バタン島などに漂着した軽石は福徳岡ノ場から出た可能性が高いという見方を示しています。

そのうえで「沖縄の周辺海域には依然として軽石が漂っており、フィリピンには今後も漂着し続ける可能性がある。また、フィリピン周辺の軽石が黒潮に乗った場合、1か月ほどすると再び日本に接近し、九州に漂着するおそれがある」と話していました。