日本シリーズ第5戦【詳細】オリックスが2勝目 9回に勝ち越し

プロ野球の日本シリーズは第5戦。オリックスがヤクルトに6対5で勝ちました。これで対戦成績はオリックスの2勝3敗となりました。

      123 456 789 計        
オリックス|000|101|211|6
ヤクルト |010|100|030|5

オリックスは1対2で1点を追う6回、2アウト一塁二塁で5番のT-岡田選手がタイムリーヒットを打ち、同点に追いつきました。

さらに7回には1アウト二塁のチャンスで日本シリーズ初出場の8番 太田椋選手のタイムリー3ベースヒットと代打 モヤ選手のタイムリーヒットで2点を勝ち越し、さらに8回にも1点を加え5対2とリードしました。

オリックスは8回裏に4人目のヒギンス投手がノーアウト一塁二塁のピンチを招き、ヤクルトの3番 山田哲人選手に3ランホームランを打たれ、同点に追いつかれましたが、9回に先頭の代打 ジョーンズ選手がソロホームランを打って再びリードを奪い、6対5で点の取り合いを制しました。

これでオリックスは対戦成績を2勝3敗としました。

この試合、3連勝で日本一に王手をかけて臨んだヤクルトはリリーフ陣がふんばれませんでした。

第6戦は27日、ほっともっとフィールド神戸で行われます。

オリックス T-岡田がベテランの意地

3連敗と追い込まれて第5戦を迎えたオリックス。チームひと筋、16年目のベテラン、T-岡田選手が一時同点のタイムリーを打ち、意地を見せました。

T-岡田選手は平成18年に大阪の履正社高校からドラフト1位でオリックスに入団。7年前の平成26年、ソフトバンクとのしれつなリーグ優勝争いで敗れ、目の前で胴上げを許して涙を流した選手の1人です。

T-岡田選手にとっても日本シリーズは初めての舞台。開幕前には「日本一になれたらいいので熱い気持ちを持ってしっかり頑張りたい」と闘志を燃やしていました。
3連敗で迎えた第5戦もヤクルトにリードされて迎えた6回でした。2アウトから3番 吉田正尚選手が相手のエラーで出塁し、4番 杉本裕太郎選手がヒットでつないで、T-岡田選手に打席が回ってきました。

低めのボールを引っ張って同点のタイムリーヒット。

「気持ちで打ちました。何がなんでも勝って、神戸に帰る」とTチーム一筋のベテランが意地を見せました。

オリックス 打線奮起で逆転での日本一へ望み

負ければ日本一を逃す状況で第5戦を迎えたオリックス。ここまでつながりを欠いてきた打線がこの試合では勢いを取り戻し、逆転での日本一へ望みをつなぎました。

第2戦以降のオリックスはランナーを出してチャンスは作るものの、勝負どころであと1本が出ず、競り負ける試合が続きました。

この試合はようやく打線が奮起。2対2と同点の7回、1アウト二塁のチャンスでした。

打席に立った3年目の太田椋選手は、25日、球場で中嶋聡監督からスタメンを言い渡され、日本シリーズ初出場でした。
「与えられた立場でベストを尽くす」とチャンスを逃さず、この試合2本目のヒットが勝ち越しのタイムリー3ベースとなりました。

今シーズンの躍進の要因とも言える若手の活躍がチームを勢いづけ、続く代打 モヤ選手もタイムリーで続いてリードを2点に広げました。

中嶋監督は「ひるまずいってくれたらなんとかなる。やってきたことは間違いない。チームの雰囲気も変わるいい点の取り方だった」とたたえました。

しかし、8回、ヤクルトの3番 山田哲人選手に3ランホームランを打たれ、同点に追いつかれてしまいます。
重苦しい空気となった9回、先頭は代打 ジョーンズ選手。代打での打率は4割を超える切り札です。ヤクルトの抑え、マクガフ投手からは第1戦でサヨナラ勝ちにつながるフォアボールを選んでいました。

ツーボールからの3球目。浮いたストレートを見逃しませんでした。
「代打という立場なので、しっかりを準備をしていた」とジョーンズ選手。大リーグ通算282本のホームランを打った実力者が豪快なひとふりで、重い空気を振り払い、このホームランが決勝点となりました。

オリックスはあとがない状況でこの試合はヒット14本と打線が奮起。25年前に日本一を果たした土地、神戸に舞台を移す、第6戦以降に望みをつなぎました。

オリックス 監督・選手談話

▼中嶋聡監督
ー9回、ジョーンズ選手のホームランで勝ち越した場面について
「同点に追いつかれて、ベンチが沈んでいる中、ひとふりで変えてくれる選手なので、本当に頼もしい選手だ」
ー会場を神戸に移して行われる第6戦について
「神戸に帰れて良かった。追い込まれている状況は変わらないが、第6戦は、山本由伸で3勝3敗に持って行きたい」
▼ジョーンズ選手(9回に代打で決勝のソロホームラン)
「チームが追い込まれてギリギリだったので、あの場面で打ててよかった。ストレートが来たらとらえようと思っていたのでしっかり打つことができた。いい当たりだったので、手にはまったく感触はなかった」
ー会場を神戸に移して行われる第6戦について
「神戸に戻って試合が続くので多くのファンに来てほしい。山本由伸投手が投げるので、チャンスのある試合ができると思う」

▼太田椋選手(7回に勝ち越しのタイムリー3ベース)
「打ったのはスライダー。このシリーズで初めての出場だったし、しっかりとランナーをかえすこと、後ろにつなぐことを考えて打席に入った。打った感触もよかったし、打球が抜けてくれてうれしい」

ヤクルト 山田哲人 次につながるホームラン

今シーズンヤクルトのキャプテンを務めた山田哲人選手。シーズンは打率2割7分2厘、ホームランは34本、101打点の成績を残し、6年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。

しかし、クライマックスシリーズに入ると打撃不振に陥り、ファイナルステージ3試合でヒットはわずか1本で、打率は0割9分1厘。日本シリーズでも第4戦が終わって、打率は1割4分3厘と結果を残せずにいました。
第5戦は3点を追う8回。ノーアウト一塁二塁の場面で打席に入り、5球目の甘く入ったチェンジアップを完璧にスタンドに運び、3ランホームランで試合を振り出しに戻しました。

「チーム誰1人あきらめず、何とかしようという気持ちがありましたし、そのみんなの気持ちが後押ししてくれました」と山田選手。チームはその後敗れましたが、キャプテンのホームランは第6戦につながる一打となりました。

ヤクルト リリーフ陣が相次いで崩れる

第1戦以来となる黒星を喫したヤクルトは、リリーフ陣が相次いで崩れ、東京で日本一を決めることはできませんでした。

ヤクルトは第2戦からの3連勝のうち、先発が完封した試合を除く2試合で延べ7人のリリーフが登板し、失点はわずか「1」と安定した成績を残していました。

なかでも今シーズン不振で2軍落ちも経験した石山泰稚投手が日本シリーズの大舞台で本来のピッチングを見せて第3戦では勝ち投手になり、第4戦も勝ちパターンのリリーフを担いこの試合も同点の7回に登板しました。

しかし、先頭にヒットを打たれ、その後1アウト二塁のピンチで8番の太田椋選手に2点タイムリー3ベースヒットを打たれ勝ち越しを許しました。

さらに誤算は同点に追いついた直後の9回に登板した抑えのマクガフ投手でした。第1戦で2点リードの守れず逆転サヨナラ負けを喫したもののそのあと立て直し、第3戦、第4戦とセーブを挙げましたが、この試合では、オリックスの代打ジョーンズ選手にホームランを打たれて負け投手になりました。

ヤクルト 高津監督「1つのアウトをもう少し大事に」

「打つほうはしっかりつなげたが、ピッチャーのふんばりがきかなかった。1つのアウトをもう少し大事にいかないといけなかったのかな」

ー打撃不振だった山田哲人選手にホームランが出たことについて
「これで吹っ切れてくれたらいい。練習では全然悪くなかったのでそのうち打つと思っていた」

ー神戸に場所を移して行われる第6戦以降について
「ロースコアのゲームに持ち込まないといけない。向こうも負けられないし、こちらはあと1つというギリギリの戦いになると思う」

<試合経過>

【1回表】
ヤクルトの先発の原は、オリックスの打者3人をいずれも内野ゴロで抑えました。
1番 福田:サードゴロ
2番 宗:ファーストゴロ
3番 吉田正:ファーストゴロ

【1回裏】
オリックスの先発の山崎福はノーアウトのランナーを出しましたが、後続を打ち取り無失点で抑えました。
1番 塩見:セカンドへの内野安打
2番 青木:セカンドゴロ
3番 山田:ピッチャーゴロ
4番 村上:ショートフライ

【2回表】
オリックスは先頭バッターがヒットで出塁しましたが、最後はダブルプレーで無得点でした。
4番 杉本:レフト前ヒット
5番 Tー岡田:サードゴロ
6番 紅林:ピッチャーゴロ(ダブルプレー)

【2回裏】★ヤクルトが先制 ヤクルト 1対0 オリックス
ヤクルトはフォアボールとヒットでノーアウト一塁三塁として、7番オスナのダブルプレーの間に三塁ランナーがかえって1点を先制しました。
5番 サンタナ:フォアボール
6番 中村:レフト前ヒット
7番 オスナ:サードゴロ(ダブルプレー)
8番 西浦:センター前ヒット
9番 原:空振り三振

【3回表】
先制点をもらったヤクルトの先発 原は打者3人をいずれも内野ゴロに抑えました。
7番 伏見:ショートゴロ
8番 太田:ショートゴロ
9番 山崎福:ピッチャーゴロ

【3回裏】
オリックスは先発の山崎福が1番から始まるヤクルト打線を相手に2者連続の三振を奪うなど3人で抑えました。
1番 塩見:センターフライ
2番 青木:空振り三振
3番 山田:見逃し三振

【4回表】★オリックス追いつき同点 ヤクルト 1対1 オリックス
オリックスは打順が2回り目に入り、先頭バッターがヒットで出塁しましたが直後に盗塁失敗。しかしツーアウトから3番 吉田正の2ベースヒットで初めてのチャンスを作り、4番の杉本のタイムリーヒットで同点に追いつきました。
1番 福田:ライト前ヒット(宗打席時に盗塁アウト)
2番 宗:レフトフライ
3番 吉田正:ライトに2ベースヒット
4番 杉本:センター前タイムリーヒット(打点1)
5番 Tー岡田:ファーストゴロ

【4回裏】★ヤクルト 村上のHRでリード ヤクルト 2対1 オリックス
ヤクルトは先頭の4番村上が左中間にソロホームランを打ち再びリードしました。
4番 村上:ソロホームラン(打点1)
5番 サンタナ:ピッチャーゴロ
6番 中村:ライトフライ
7番 オスナ:ライトフライ

【5回表】
再びリードを許したオリックスは2アウトからヒットでランナーを出しましたが、無得点でした。
6番 紅林:ライトフライ
7番 伏見:セカンドフライ
8番 太田:レフト前ヒット
9番 山崎福:セカンドゴロ

【5回裏】
ヤクルトは8番から始まる攻撃で三者凡退し無得点でした。
8番 西浦:空振り三振
9番 原:ライトフライ
1番 塩見:空振り三振

【6回表】★オリックス再び追いつく ヤクルト 2対2 オリックス
1点を追うオリックスは2アウトから相手のエラーと4番杉本のこの試合3本目のヒットで一塁二塁のチャンスを作りました。そして5番のTー岡田がヤクルトの原から代わった2人目、田口からタイムリーヒットを打って追いつきました。このあと打ったTー岡田が一・二塁間で挟まれている間に一塁ランナーの杉本がホームを狙いましたが、アウトになりました。
1番 福田:ライトフライ
2番 宗:空振り三振
3番 吉田正:ファーストゴロ(エラー)
4番 杉本:レフト前ヒット
<ヤクルト投手交代:原→田口>
5番 Tー岡田:ライトにタイムリーヒット(打点1)

【6回裏】
ヤクルトは2アウト、ランナー無しの場面で前の打席でホームランの4番 村上が3ベースヒットを打つなど一塁三塁のチャンスを作りましたが、6番 中村がオリックスの2人目の吉田凌にライトフライに打ち取られ無得点でした。
2番 青木:ファーストゴロ
3番 山田:サードゴロ
4番 村上:3ベースヒット
5番 サンタナ:フォアボール
<オリックス投手交代:山崎福→吉田凌>
6番 中村:ライトフライ

【7回表】★オリックスが勝ち越し ヤクルト 2対4 オリックス
オリックスはヤクルトの3人目、石山から1アウト二塁のチャンスを作り、今シリーズ初の先発出場となった8番 太田のタイムリー3ベースヒットで1点を勝ち越しました。続く代打 モヤがタイムリーヒットを打ってこの回、2点を奪いました。
6番 紅林:レフト前ヒット
7番 伏見:送りバント
8番 太田:右中間タイムリー3ベースヒット(打点1)
9番 代打:モヤ ライト前タイムリーヒット(打点1)
1番 福田:サードゴロ
2番 宗:センター前ヒット
3番 吉田正:キャッチャーファウルフライ

【7回裏】
ヤクルトは1アウトからランナーを出しましたが、代打 内川がショートゴロダブルプレーに打ち取られ無得点でした。
7番 オスナ:セカンドゴロ
8番 西浦:レフト前ヒット
9番 代打 内川:ショートゴロ(ダブルプレー)

【8回表】★オリックスが追加点 ヤクルト 2-5 オリックス
オリックスは2アウトからヒットでランナーを出して7番 伏見のタイムリー2ベースで追加点。リードを3点に広げました。
4番 杉本:セカンドフライ
5番 Tー岡田:空振り三振
6番 紅林:ライト前ヒット
7番 伏見:左中間タイムリー2ベースヒット(打点1)
8番 太田:ショートゴロ

【8回裏】★ヤクルト 山田の3ランHRで追いつく ヤクルト 5-5 オリックス
ヤクルトはノーアウトからフォアボール2つで一塁二塁として3番 山田のレフトへの3ランホームランで同点に追いつきました。
1番 塩見:フォアボール
2番 青木:フォアボール
3番 山田:3ランホームラン(打点3)
4番 村上:センターフライ
<オリックス投手交代:ヒギンス→山岡>
5番 サンタナ:セカンドライナー
6番 中村:フォアボール
7番 オスナ:レフトフライ

【9回表】★オリックス再びリード ヤクルト 5-6 オリックス
3点差を追いつかれたオリックスは代打 ジョーンズが抑えのマクガフからレフトにソロホームランを打って再び勝ち越しました。
9番 代打 ジョーンズ:レフトにソロホームラン(打点1)
1番 福田:センターフライ
2番 宗:見逃し三振
3番 吉田正:ファーストゴロ

【9回裏】オリックスは今回の日本シリーズ初登板となる6人目の平野佳がノーアウトからフォアボールを出しましたが、後続を抑えて6対5で勝ちました。これでオリックスは対戦成績を2勝3敗としました。
8番 西浦:フォアボール
9番 代打 川端:ライトフライ
1番 塩見:見逃し三振
2番 青木:セカンドゴロ

  【試合終了:ヤクルト 5-6 オリックス】

【先発メンバー】

<オリックス(先行)>
1番センター:福田
2番サード:宗
3番レフト:吉田正
4番ライト:杉本
5番ファースト:Tー岡田
6番ショート:紅林
7番キャッチャー:伏見
8番セカンド:太田
9番ピッチャー:山崎福

<ヤクルト(後攻)>
1番センター:塩見
2番レフト:青木
3番セカンド:山田
4番サード:村上
5番ライト:サンタナ
6番キャッチャー:中村
7番ファースト:オスナ
8番ショート:西浦
9番ピッチャー:原

第5戦の見どころ

ヤクルトとオリックスが26年ぶりに対戦している日本シリーズ。
初戦から接戦が続きヤクルトが対戦成績3勝1敗で日本一に王手をかけています。

ヤクルトはここまで先発投手陣が安定したピッチングで試合を作り、リリーフ陣も石山泰稚投手が復活したことで厚みを増し、接戦を制してます。オリックスの強力打線をこの試合も抑えられるかがポイントとなります。

一方、もうあとがないオリックス。第4戦は打線が6安打1得点と振るいませんでした。首位打者の3番吉田正尚選手、ホームラン王の4番杉本裕太郎選手に当たりが欲しいところです。