アフガン大使 タリバン幹部と会談 現地関係者の安全確保求める

アフガニスタン情勢の安定化が課題となる中、日本のアフガニスタン大使が首都カブールで、イスラム主義勢力・タリバンの幹部と会談し、現地で人道支援などに当たっているすべての人たちの安全を確保するよう求めました。

外務省の発表によりますと、岡田隆・アフガニスタン大使は、今月21日から24日まで首都カブールを訪問し、イスラム主義勢力・タリバンの暫定政権のバラダル副首相代行らと会談しました。

この中で岡田大使は、日本としてもアフガニスタン情勢の安定化に向けて国際機関を通じた支援を行っていることを伝えたうえで、現地で人道支援などに当たっているすべての人たちの安全を確保するよう求めました。

これに対しタリバン側は、関係者の安全確保に協力する考えを示したということです。

また、岡田大使は女性や少数民族の権利を尊重し、多様な民族や宗派を含む政治体制を構築するとともに、国内をテロの温床にしないための対応を取るよう働きかけました。

さらに、岡田大使は希望者がアフガニスタンから迅速に出国できるよう、重ねて協力を要請しました。

松野官房長官 「邦人など安全確保の働きかけ」

松野官房長官は、午前の記者会見で「岡田大使は、タリバン幹部のバラダル氏、カビール氏などと会談し、アフガニスタンに滞在する邦人や現地職員などの安全確保、希望者の迅速かつ安全な出国の実現を働きかけた」と述べました。

また「援助関係者の安全の確保、女性や少数民族を含む、すべての人々の権利の尊重、包摂的な政治体制の構築、アフガニスタンをテロの温床とさせないことなどについても働きかけを行った」と述べました。

さらに、松野官房長官は「カブールの日本大使館の再開についても話題にのぼったが、現時点で大使館を再開する具体的な予定はない」と述べました。

一方、記者団が「政権承認など、タリバンの取り扱いはどのような検討状況か」と質問したのに対し「情勢は依然として流動的であり、現時点で申し上げる状況にない。今回の訪問は、タリバンに対する日本政府の立場を何ら予断するものではない」と述べました。