漂着の軽石 吸着材に使う“ゼオライト”化に成功 神奈川県など

各地の海岸や港への軽石の漂着が問題となる中、神奈川県などの研究グループが、漂着した軽石の表面に吸着材に使われる「ゼオライト」の結晶を作ることに成功しました。
グループでは、水質浄化や放射性物質の除去など環境汚染対策への活用につなげたいとして、実用化を目指すことにしています。

小笠原諸島の海底火山、福徳岡ノ場の噴火で出た軽石が各地に漂着している問題では、沖縄県で仮置き場に大量の軽石が積まれるなど回収後の処分も課題となっています。

軽石の有効活用に向けた研究に取り組む、神奈川県立産業技術総合研究所と鹿児島県工業技術センターの研究員らのグループは、与論島などで採取された福徳岡ノ場から流れ着いたとみられる軽石で実験を行いました。

実験では軽石を水酸化ナトリウムを溶かした水に入れ、密閉して100度以下で加熱した結果、表面に「ゼオライト」の結晶を作ることに成功しました。

現在、漂着が問題となっている軽石では初めてだということです。

研究グループによりますと、ゼオライトは髪の毛の20万分の1ほどの極めて小さな穴が多くあり、分子サイズの物質も吸着できる特徴から、吸着材などにも利用されているということで、表面をゼオライト化させた軽石を水に浮かべることで、水質浄化や放射性物質の除去など環境汚染対策への活用が期待されるとしています。

神奈川県立産業技術総合研究所の小野洋介主任研究員は「各地域で困っていると思うので回収後の新しい用途として役立てばと思う。今後は企業などへの技術移転という形で実用化に向けて取り組みたい」と話していました。