【詳細】辞職の木下都議 会見の内容

無免許運転を繰り返したとして道路交通法違反の罪で在宅起訴された木下富美子都議会議員が22日夜、議員を辞職しました。
およそ1時間半の辞職表明の記者会見で、木下議員は次のように話しました。

木下議員の記者会見は22日午後6時すぎから都庁で開かれ、会見場には多くの報道陣が詰めかけました。

冒頭、木下議員は「都議会議長に辞表を提出することを決断しました。小池知事と直接話し、支援者とも相談する中で決断しました」と述べ、議員を辞職する考えを明らかにしました。

そのうえで「免許停止中に車を運転することは都議会議員であろうとなかろうと、あってはならないことです。にもかかわらず、私は免許停止中に運転し、交通事故を起こしました。多くの方々から『到底許されない』『規範意識がうすい』『議員の資質に欠ける』など、厳しい意見をいただきました。当然のことだと思っています」と話しました。

そして「交通法規に対する順法精神が、しかんしていたことは本当に申し訳なく思います。今後下される司直の判断に従い、罪を償っていきます。多くの都民、有権者の皆さんに改めておわび申し上げます」と述べ、謝罪しました。

また「『後悔先に立たず』ということばがありますが、無免許運転をしたことで失ったものの大きさは計り知れず、反省しています」と述べました。

記者から辞職の表明が22日までかかった理由について問われると、木下議員は「心身に不調をきたしたことや、また、仕事をしたいと、仕事の結果の中で、ご批判を踏まえて頑張らせていただきたいという思いがあった。議員の辞職・失職に関しては法律によって規定されていて、そういったことに至らない段階だったこともあり、いろんな要素が重なって本日の決断になりました」と述べました。

また、ことし7月の都議会議員選挙に当選したあとの議員報酬などについて「私はこの間の報酬は受け取らないと考え、報酬については寄付をし、政務活動費は請求をしておりません。11月の初旬だったと思いますが、新しい任期になってから議会を欠席していました3か月分の給料、総額190万円弱を銀行振り込みで女性たちや子どもたちの支援をしている団体などに寄付させていただきました」と述べました。

木下議員は辞職しましたが、来月10日に冬のボーナスが満額の6割の、およそ120万円が支給されます。

これについて、木下議員は「報酬と同様に考えています。3か月、休んでいた分はおそらく寄付になると思います。私は受け取らないという形で考えています」と述べました。

その一方で、所属する委員会への出席に向けて準備を進めた今月分の議員報酬とボーナスについては「仕事がしたくて出てきたということも踏まえ、受け取るかどうかは検討したい」と述べ、寄付するかどうかは明言しませんでした。

また、これまでに寄付をした団体の名称は明らかにしませんでした。

そのうえで「名前は明かさないということにさせていただきますが、振り込みの証明など、きちっとお示しできるよう対応を考えていきます」と述べました。

また、木下議員は「コロナ禍で届く声は日増しに増えてきました。事故を起こした私に『負けずにがんばってほしい』『これからも力を貸してほしい』など、応援下さった人の多くは、困りごとの解決にあたっていた方々です。そんな皆様の声、事故以来、直接、具体的に支えてくれた支援者の皆さん、家族には感謝しかありません。本日、辞職を決断して、ご期待に応えられなくなったことに対しては、本当に申し訳ない気持ちです」と述べました。

一方、事故後、すみやかに公表しなかったことについては「隠すつもりは全くありませんでした。しかし、隠蔽したと思われて当然の状況で、公人としてのリスクマネジメントができていなかった」と述べました。
また、都議会から2回の辞職勧告決議を受けたことについてどう思っていたかという質問に対しては「都議会の意志であり、重く受け止めています」と述べました。

その一方で「辞職勧告決議には法的拘束力はありません。私に対しては短期間に2度、決議がなされていますが、議員の進退はあくまで本人が決するものです。私の不祥事を振り返り、本日、私自身の判断として辞職を決断しました」と述べました。

さらに、ほかの議員から疑問の声が上がり、木下議員が所属する委員会が開かれなかったことについて「私としては、有権者の方々に選んでいただいたことを最も大切に考え、法律による議員の身分保障は民主主義の根幹であり、4年間の任期を都民の皆様にご奉仕するとの考えのもとで都議を続けたいと申し上げてまいりました。仕事がしたくて、議員継続を望んでいるにもかかわらず、仕事をさせてもらえないという現実が、先日の委員会開会拒否で明らかになりました。私が出席をしようとすれば議会運営が止まるということが起こりました。議員継続を望んでいるにもかかわらず、議員として十分に仕事をさせてもらえない理不尽な現実に悩みました」と述べました。
また、22日に小池知事から知事室に来るように呼ばれて直接、話したことを明らかにしました。

小池知事とのやり取りについては「『ここは、いったん退いて、今回の交通事故の解決に専念してはどうか』との助言をいただいた。また『これで人生が終わるわけではなく、今回の不祥事を反省し、再出発するときには相談に乗る』という話もいただいた。小池知事は、私の政治の師であり、政治の舞台へのきっかけをつくってくれた。大変な迷惑をかけた私を親身に考えてくれることは本当にありがたい」などと述べました。