「恩返したい」出身の市に10億円寄付 奨学金に 神奈川 逗子

新型コロナの影響などで経済的に厳しい家庭が増える中、神奈川県逗子市は地元出身の男性から寄付の申し出があった現金10億円で、ひとり親世帯の学生などを対象に給付型の奨学金の事業を始める方針を決めました。

逗子市によりますと、今月10日、逗子市出身でアメリカ在住の男性から大学生の奨学金事業を始めることを条件に現金10億円を寄付すると申し出があり、市は財団法人を設立し、来年度から給付型奨学金の事業を始める方針を決めました。

市は来年4月に大学に入学する5人に年間72万円を給付する予定で、選考の際は国際的なリーダーを育てたいという寄付者の意向で、国が選定した「スーパーグローバル大学」の学生やひとり親世帯の学生を優遇する方針です。

寄付を申し出た男性は幼い頃に父親を亡くし、大学に進学する際に逗子市から教育費の援助を受けたことから「恩返ししたい」と話していたということです。

東京のNPO法人「日本ファンドレイジング協会」によりますと、アメリカでは超富裕層と呼ばれる人たちの寄付先として最も関心が高い分野が教育で、去年は法人からの寄付も合わせて日本円で8兆円余りの寄付があったと報告されていますが、日本で個人が10億円を寄付するのは極めてまれだといういことです。

逗子市は「コロナ禍で大学進学を諦めざるをえない学生もいるので、有効活用したい」としています。