広島 平和公園 原爆供養塔の献花用の鉢 無断で細工される

広島市の平和公園にある「原爆供養塔」に設置されている献花用の石づくりの鉢がセメントのようなもので無断で細工され、花や水が入らない状態になっていることが分かり、市は原状復帰について検討することにしています。

広島市中区の平和公園内にある「原爆供養塔」は、原爆の犠牲者のうち身元や遺族が分からないおよそ7万人の遺骨が納められていて、供養塔の前には献花用の石づくりの鉢が設置されています。

鉢は、縦およそ55センチ、横およそ60センチ、高さおよそ55センチの四角い形で、上部に水をためる穴があり、花などが生けられるようになっています。

ところが、ことし8月に市の職員が確認したところ、この穴がセメントのようなもので無断で埋められ、花や水が入らない状態になっていたということです。

また、ろうそくを立てるためのような金属性の突起物が2本埋め込まれていたということです。

市などによりますと、鉢はおよそ60年前に一般の人から寄贈されたもので、周辺を掃除するボランティアなどの話から、無断で細工が加えられたのは、ことし7月以降とみられています。

原爆供養塔で毎年、慰霊祭を開催している「広島戦災供養会」の畑口實会長は、「目的は分かりませんが非常に残念に思います。静かに供養するため、元の状態に戻してほしい」と話しています。

広島市は今後、寄贈者の遺族と協議して原状復帰について検討することにしています。