アメリカ議会下院 200兆円規模の歳出法案可決 上院で難航予想

アメリカ議会下院は、バイデン政権の積極財政を象徴する、育児支援や気候変動対策に日本円で200兆円規模を投入する歳出法案を可決しました。
今後は、一部の与党議員が賛同していない上院での審議が焦点になります。

バイデン政権が提案した10年間で1兆7500億ドル、日本円で200兆円規模を投じる歳出法案をめぐっては、与党・民主党内で対立が続いてきましたが、民主党執行部は19日、下院では意見が一致したとして採決に踏み切りました。

採決ではバラマキ法案だなどと批判する野党・共和党は全員が反対票を投じたものの、賛成220、反対213の賛成多数で可決されました。

法案には、3歳と4歳の保育園の無償化や子育て世帯への減税、それに、電気自動車や再生可能エネルギーの普及に向けた支援策が含まれ、財源として、大企業や富裕層への課税強化が盛り込まれています。

バイデン政権はこれとは別にすでに200兆円規模の新型コロナウイルス対応の経済対策と110兆円規模のインフラ投資法を成立させていて、今回の歳出法案は、これらに続く、積極財政の象徴となります。

ただ、与野党の勢力がきっ抗する上院では、カギを握る与党・民主党の中道派の議員が「大規模な財政支出が物価上昇を加速させるおそれがある」などとして賛同しておらず、成立に向けてはなお難航が予想されています。

下院共和党トップ 8時間半にわたり批判演説

歳出法案には野党・共和党が強く反対していて、この日は下院の共和党トップのマッカーシー院内総務が採決を阻止しようと現地時間の18日午後8時半すぎから19日午前5時すぎまで8時間半にわたって法案を批判し続ける異例の演説を行いました。

この間、マッカーシー院内総務は立ったまま話を続け、「無謀な財政支出のためにこれほどたくさんの税金を上げ、これほど多くの借金をする法案はかつて一度もない」などと訴えました。

アメリカのメディアはこの演説が下院の歴史における最長時間を更新したと伝えています。