太陽光発電 傾斜地や農地などでの設計のガイドライン公表

脱炭素社会の実現に向けて国が最優先に位置づけている再生可能エネルギーの1つ「太陽光発電」について、台風などによる発電設備への被害を減らすため、設計のガイドラインがまとまり、傾斜地や農地など、特殊な環境での設計や施工方法が具体化されました。

「太陽光発電」は、東日本大震災のあと2012年に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度以降、導入が急拡大した一方、台風や豪雨などの自然災害で設備が破損する被害が相次ぐなど安全性の確保が課題の1つです。

近年、設置が増えている傾斜地や農地、水上での設備でも被害が出ているため、こうした特殊な環境での設計や施工の注意点などを具体的に記載したガイドラインがまとまり、公表されました。

このうち、傾斜地での設置の場合は、土砂の流出などを防ぐため事前に地盤調査などを行い、自治体の条例なども踏まえ、のり面の保護や排水設備などを設置する必要があるとしています。

また、農地の場合は、耕うん機などの農機の衝突で連鎖的に倒れない対策や感電を防ぐためケーブルの保護などが重要だとしているほか、ため池など水上で設置する場合は、風や波の力を想定したうえで固定することなどを求めています。

ガイドラインをまとめたNEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構の山崎光浩主任研究員は「太陽光発電の普及には、コストの低減だけでなく安全性と信頼性向上が必要だ。安定的に長く使うことで二酸化炭素の削減に貢献できるよう設計の参考にしてほしい」と話しています。

ガイドラインについて、経済産業省は今年度中に「太陽光発電」の技術基準の指針として取り入れたい考えで、検討を進めています。