「日本旅行業協会」会長の会社 1億7000万円余り不正受給か

「日本旅行業協会」の会長が代表取締役を務める東京の旅行会社が「雇用調整助成金」を不正に受給した疑いが出ている問題で、会社が設置した第三者委員会による調査の結果、不正受給とみられる額は1億7000万円余りに上ることが分かりました。故意に不正を行ったかどうかについては現時点では分からないとしています。

「日本旅行業協会」の菊間潤吾会長(69)が代表取締役を務める東京の旅行会社「ワールド航空サービス」は、去年から社員を休ませているように装う、うその書類を国に提出し、雇用調整助成金を不正に受給していた疑いがあることがNHKの取材で明らかになりました。

これを受けて、会社は外部の弁護士などで作る第三者委員会を設置して調査を進めていますが、委員会は18日までに中間報告をとりまとめ、都内で記者会見を開きました。

この中で委員長を務める久保利英明弁護士は「勤務実態に関する記録が乏しく、現時点で確たる事実まではつかめていない」とした上で、会社が国に提出した勤務表や社員の交通費の請求記録などを調べた結果、不正受給とみられる額が現時点でおよそ1億7700万円に上ることを明らかにしました。

一方、故意にうその申請を行ったかどうかについては「現時点で会長や社長にその認識があったという結論には至っていない」と述べました。

第三者委員会は、会社がふだんから社員の勤務時間を記録していなかったことなどを挙げた上で「あまりにずさんな管理体制であったことは否定しえない」としていて、今後、さらに詳しい調査を進めた上で、今月末までに改めて結果を公表したいとしています。

「日本旅行業協会」 副会長を会長代行に

この問題を受けて「日本旅行業協会」は17日、臨時の理事会を開き、協会の副会長を務めるJTBの高橋広行会長を会長代行に選出しました。

今後、暫定的な対応として菊間会長に代わって職務の執行にあたるということです。

菊間会長の進退について、協会は「不正受給の疑いについてまだ詳細がはっきりしておらず、解職などについて判断できる状況にはない」としていて、今後、第三者委員会の最終報告などを待ってあらためて協議することにしています。