神戸5人殺傷事件 検察が控訴 “無罪判決に重大な事実誤認”

4年前、神戸市で祖父母と近所の女性の3人を殺害し、母親など2人に大けがをさせたとして、殺人などの罪に問われた30歳の被告を無罪とした神戸地方裁判所の判決について、検察は「重大な事実誤認がある」として16日控訴しました。

神戸市北区の30歳の被告は平成29年7月、自宅などでいずれも83歳の祖父と祖母、それに近所の79歳の女性を包丁で刺すなどして殺害し、母親や別の近所の女性にも大けがをさせたとして、殺人などの罪に問われました。

裁判で被告は5人を襲ったことを認めましたが、弁護側は当時、精神疾患の影響で責任能力がなかったとして無罪を主張し、検察は無期懲役を求刑していました。

神戸地方裁判所は今月4日、「被告は妄想などの精神障害の圧倒的な影響下で犯行に及んだと考えられ、事件当時は心神喪失の状態だった疑いが残る」などとして無罪を言い渡しました。

これについて神戸地方検察庁は、16日判決を不服として大阪高等裁判所に控訴しました。

神戸地方検察庁の山下裕之次席検事は「被告について当時、心神喪失の状態だった疑いが残るとした判決には重大な事実誤認があり、控訴した」などとコメントしています。