コロナワクチン 5~11歳の子ども 接種対象にするか議論始まる

新型コロナウイルスワクチンの公的接種について、厚生労働省の専門家の分科会は現在、対象になっていない5歳から11歳の子どもを接種の対象にするかどうか議論を始めました。

新型コロナウイルスワクチンの公的接種の対象年齢は、
▽ファイザーとモデルナのワクチンは12歳以上、
▽アストラゼネカは原則、40歳以上とされていますが、
ファイザーは先週、2回目までの接種について5歳から11歳も対象に加えるよう申請しました。

15日開かれた厚生労働省の専門家の分科会で、この年代の子どもについて接種の対象とするかどうかについて初めて議論が行われました。

この中で海外のデータでは
▽この年代でも2回目の接種後7日以降の発症予防効果が90.7%と確認されたことや
▽2回目の接種後、2か月間の追跡期間で安全性も示されていることが報告されました。

委員からは「感染しても軽症の子どもが多いのが現状で、積極的に進めるかどうか、慎重な判断が必要だ」という意見が出た一方で、「たまたま重症化していないだけで、接種の機会自体は確保すべきだ」といった意見もあり、引き続き議論を進めていくことになりました。

アメリカのCDC=疫病対策センターの報告では、先月の時点で5歳から11歳の感染者のうち
▽死亡が143件、
▽入院が8622件にのぼるなど
重症化のリスクが確認されているとして、現在、アメリカが先行してこの年代の子どもへの接種を進めています。