コロナワクチン3回目接種 2回目から6か月たった人も対象で調整

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種について、厚生労働省は、これまで2回目の接種からおおむね8か月以上たった人を対象とする方針でしたが、半年後にはワクチンの効果が低下すると海外で報告されていることから、6か月たった人も対象にする方向で調整していることが分かりました。

厚生労働省は、来月から3回目の接種を始める方針で、ファイザーのワクチンを15日から全国の自治体や医療機関などに配送します。

3回目の接種の対象者についてはこれまで2回目の接種からおおむね8か月以上たった人としていましたが、8か月以上間隔を空けることを標準としつつ6か月たった人も接種の対象にする方向で調整していることが関係者への取材で分かりました。

2回目の接種の6か月後にはワクチンの効果が減少したと海外で報告されていることなどが理由だとしていて、15日に開かれる専門家でつくる分科会でこの案を示す方針です。

厚生労働省はこれまで、2回目の接種から8か月以上たった人を3回目の対象にすることを前提に、医療従事者は来月から、高齢者などは来年1月から接種を開始できるよう自治体に準備を求めていますが、高齢者の中には年内に2回目の接種から6か月たつ人もいて、接種の時期を前倒しする自治体も出てくる見通しです。

こうした方針についてNHKが自治体に取材したところ「8か月で準備をしていたので方針が変更されるとしたら対応が難しくなる。6か月で接種したいという住民も出てくると思うが、今から会場やスタッフを確保するのは難しく、準備が間に合わない」とか「接種の時期を前倒しした場合に必要なワクチンが国から供給されるのか心配だ」といった声も聞かれました。

接種を始める時期などをめぐって、自治体の間で混乱が起きることも予想されます。