7~9月のGDP アメリカや中国も伸び率が大幅に鈍る

すでに、ことし7月から9月までのGDPを発表しているアメリカや中国は前の3か月と比べた伸び率が大幅に鈍っていて、サプライチェーン=供給網の混乱や、物価の上昇による景気減速が懸念されています。

アメリカの7月から9月までのGDPは、物価の影響を除いた実質の伸び率が年率換算でプラス2%でした。

アメリカでは、ことしに入ってから2期連続で6%を超える高い伸びとなっていましたが、変異ウイルスの感染拡大や、それに伴うサプライチェーンの混乱で回復のペースが大きく鈍る結果となりました。

また、内閣府によりますと、中国の7月から9月までのGDPも、年率換算でプラス0.8%と小幅な伸びにとどまりました。

コロナ禍からいち早く抜け出した中国経済は、4月から6月までは年率でプラス4.9%の伸び率となりましたが、この夏は感染の再拡大で個人消費が振るわず、国内での電力供給の制限などで企業の生産も伸び悩みました。

一方、ドイツやフランスなどユーロ圏19か国のことし7月から9月までのGDP=域内総生産は、前の3か月に比べて年率で9.1%伸び、2期連続のプラスとなりました。

ワクチンの普及で個人消費が力強く回復していますが、サプライチェーンの混乱やエネルギー価格の高騰が続けば物価高がさらに進み、景気の回復に水をさしかねないという慎重な見方も出ています。