延長のCOP26 3度目の議長案 “石炭火力廃止”いくぶん弱まる

イギリスで開かれている国連の気候変動対策の会議「COP26」。交渉が難航していて、13日、3度目となる議長案が示されました。焦点のひとつ、石炭火力発電の廃止に関する文言がいくぶん弱められ交渉は最終局面を迎えています。

「COP26」は当初、12日に閉幕する予定でしたが、成果文書の取りまとめに向けた交渉が難航し、会期を1日延長しました。

13日、3度目となる議長案が新たに示され、「世界の気温の上昇を1.5度に抑える努力を追求する」とした内容は維持されました。

また、「各国の2030年に向けた排出削減の目標について、来年の末までに必要に応じて検証し、さらに強化することを要請する」としていた文言も盛り込まれました。

一方、焦点のひとつとなっていた石炭火力発電については表現がいくぶん弱められました。

3度目の議長案では、「排出削減対策が取られていない石炭火力発電の段階的な廃止のための努力を加速する」と「努力」の文言が入ったほか、「その移行のための支援の必要性を認識する」との文言が追加されました。

新興国など電力確保のために石炭火力を引き続き使わざるをえない国への配慮をにじませたものとみられます。

日本時間午後10時半すぎ、各国の交渉団を集めたイギリスのシャルマ議長は「きょうの午後にはCOPを終える」と発言し、13日中の決着をはかる意欲を示しました。

各国が立場の違いを乗り越えて合意できるのか、交渉は最終局面を迎えています。

日本のこれまでの立場は

前日・12日に出されていた2度目の議長案について、日本政府の交渉団は前向きに受け止める立場を表明しています。

そのうえで文書で意見を提出し、世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えることを特に強調して扱うべきだと主張したほか、石炭火力発電の段階的な廃止について特定のセクターを取り上げた例は過去にないと伝えています。

政府関係者は「議長の努力のおかげで、すべての締約国に行動を促す強いメッセージを発することのできる案文ができつつある」としています。

ロシア 化石燃料の言及に難色 交渉の行方に影響も

ロシアの代表は報道陣の取材に対し「私たちはもう2週目に入っている。きょう会議を終え、家に帰れることを願っている」と答えました。

また、新たに示された議長案がロシアの求めに応じた内容になっているかという質問には「解決策はきっとある」と答えるにとどめ、態度を明確にはしませんでした。

今回の議長案には石炭火力発電の廃止に関する文言が盛り込まれていますが、ロシアはサウジアラビアやオーストラリアとともに化石燃料に関して言及することに難色を示していると欧米のメディアは伝えていて、交渉の行方にどのように影響するのか注目されています。