国宝「源氏物語絵巻」修復 9年かけ完了 13日から公開 名古屋

紫式部の源氏物語を描いた国宝「源氏物語絵巻」の修復作業が9年をかけて完了し、所蔵する徳川美術館で13日から公開されます。

公開されるのは、国宝「源氏物語絵巻」の一部で、平安時代後期に描かれ、源氏物語を描いた絵巻物では現存する国内最古のものとされています。

「源氏物語絵巻」はもともと54の場面で構成されていたと考えられていますが、現存するのは19の場面で、このうち15場面は名古屋市の徳川美術館に所蔵されています。

長年、額に入れた状態で保存されてきましたが、痛みが激しくなったため、9年前の平成24年からより保存に適した本来の巻物の状態に戻す修復作業が行われ、今回は完了を機に公開されることになりました。
このうち代表的な場面「柏木 三」には、光源氏が妻の女三宮(おんなさんのみや)が産んだ不義の子、薫を抱いた姿が描かれています。
また「東屋二」には、恋心に疲れた浮舟という女性が別の女性に慰められている様子が描かれています。

これまでは物語が書かれた詞書(ことばがき)と絵が別々に保存されていましたが、今回の修復作業でこれらを合わせた本来の姿を取り戻しています。

また今回は、これまでの保存時にできてしまっていた、しわをのばす作業も行われたということです。

徳川美術館の薄田大輔学芸員は「絵巻物は本来、ことばを読んでから絵を見る連続性のあるものだ。巻物に戻したことで、平安時代の鑑賞方法で令和の時代に見てほしい」と話しています。

「源氏物語絵巻」の特別展示は13日から来月12日までで、前半は8場面が、後半の来月1日からは残りの7場面が公開されます。