伊豆諸島 式根島で軽石見つかり回収 都が対策準備進める

伊豆諸島の式根島で軽石が少量見つかり、港で回収されました。
沖縄県の海岸などに漂着したと見られる小笠原諸島の海底火山のものかは分かっていないということですが、東京都は今月上旬から周辺の海域に船を出して警戒するとともに、地元の自治体と連携して今後の対策の準備を進めています。

JAMSTEC=海洋研究開発機構によりますと、小笠原諸島の海底火山の噴火で噴き出したとみられる大量の軽石は今月中にも伊豆諸島に近づくと予想されています。

こうした中、新島村の式根島で10日、軽石が見つかりました。

東京都や新島村によりますと、軽石は大きいもので1センチ程度で島の漁港でバケツ3杯分ほどが回収されましたが、小笠原諸島の海底火山の噴火で噴き出したものかどうかはまだ分かっていないということです。

また、御蔵島の近海でも軽石のような漂流物の目撃情報があったということです。

これまでに船の航行や漁業などへの影響は確認されていないということです。

都は今月上旬から大島や八丈島などの周辺に漁業調査指導船を出して、軽石の漂着を警戒しています。

また、今後、大量の軽石が漂着した場合に備え、地元の自治体と連携して港への侵入を防ぐためのオイルフェンスの設置など、今後の対策の準備を進めています。

専門家「高知沖から漂流 軽石の先端部分の可能性も」

伊豆諸島の式根島に軽石が漂着したことについて、漂流のシミュレーションを行っているJAMSTEC=海洋研究開発機構の美山透主任研究員は「今のところ、1か所で、わずかな量でしか見つかっていないため断定的なことは言えない」としたうえで、「シミュレーションでは沖縄に向かう流れとは別に軽石が北上するルートも示されているがそちらではなく、沖縄などから黒潮に乗って漂流してきた軽石ではないか」と述べ、高知沖から漂流している軽石の先端部分である可能性を指摘しています。

そのうえで「沖縄では、最初はわずかな量だったものの10日ほどあとに大量の軽石が流れ着いた。今月末にかけて東海や関東に漂着する予想になっており、これからどれくらいの量が流れてくるかは分からないが、早め早めの対策を講じていく必要がある」と話していました。

住民撮影 島内の港の様子

式根島の住民の男性が島内の港で見つかった軽石の様子を撮影した映像です。

砂のように見える茶色い粒が、ほかの漂流物に混じってまとまって漂い、特に奥のところに多くたまっているのが分かります。

この一部を拾い上げると、茶色い石に黒っぽい穴が空いた軽石であることが確認できました。
男性によりますと、この映像を撮影したのは島の南側にある式根島港で、3日ほど前から軽石が見られるようになったということです。

映像を撮影した宮川純さんは「軽石が海に浮いている光景は初めて見たので驚きました。『ついに式根島にも来てしまったか』という感じです」と話していました。

そのうえで、「今は少量ですが、今後、もっと増えてしまうのではないかと不安です。船は島のライフラインなので、もし動かせなくなると、人や物資が往来できず生活に影響が出てしまうので心配しています」と話していました。