安倍元首相 自民の出身派閥に復帰 「安倍派」会長に就任

自民党の安倍元総理大臣は11日、出身派閥におよそ9年ぶりに復帰して会長に就任し、党内最大派閥の細田派は「安倍派」となりました。

自民党細田派は、これまで会長を務めてきた細田博之 元幹事長が衆議院議長に就任したのに伴って派閥会長を退くことになり、10日、派閥幹部が安倍元総理大臣に派閥への復帰と会長就任を要請し安倍氏は受け入れました。

11日党本部で開かれた派閥の総会では、安倍氏の復帰と会長就任が全会一致で了承され、細田派は「安倍派」となりました。

安倍氏は、平成24年に2回目の自民党総裁に就任したのに伴って、当時の町村派を離脱していて、復帰はおよそ9年ぶりです。

安倍氏は「常に互いが協力し、助け合って自民党を支えてきた。時には激しい議論も交わしてきたが、日本のために働く使命感が貫かれていた。すばらしい伝統をこれからも守り続けていきたい」と述べました。

また憲法改正について「日本維新の会も国民民主党も憲法改正の議論については前向きになった。憲法改正は立党以来の党是でもあり、議論の先頭に立とう」と呼びかけました。
会合のあと安倍氏は、記者団に対し「党内最大の政策グループなので、岸田政権をしっかり支えていく背骨でありたい」と述べました。

「安倍派」これまでの歴史

安倍派の正式名称は「清和政策研究会」で、昭和54年に福田赳夫 元総理大臣が立ち上げました。

池田勇人元総理大臣が打ち出した「所得倍増計画」に福田氏が異義を唱えたことが起源となっています。

「清和」は、中国の歴史書にある「政清人和」をもとに清廉な政治は人の心を穏やかにするという意味が込められているということで、党内でも保守的な政策グループとして知られています。

昭和61年には2代目の会長に、安倍元総理大臣の父親の安倍晋太郎 元外務大臣が就任しその後、三塚博 元大蔵大臣、森喜朗 元総理大臣、小泉純一郎 元総理大臣、町村信孝 元衆議院議長らが会長を務めました。

これまでに、森氏、小泉氏、安倍氏、そして福田康夫氏の4人の総理大臣を輩出しています。

自民 各派閥の勢力は

自民党内の7つの派閥は、先の衆議院選挙に伴って、所属議員が引退したり、落選したりしたため、選挙直後はいずれも人数が減りましたが、それぞれ初当選の議員を取り込むなどしてメンバーが新しくなりました。

各派閥の勢力は、11日の時点で、
▽安倍派が選挙前から2人減って93人。引き続き、党内最大派閥となります。

次いで、
▽麻生派が1人増えて53人、
▽竹下派が2人減って51人、
▽二階派が3人減って44人、
▽岸田派が4人減って42人、
▽石破派が3人減って12人、
▽石原派が3人減って7人となっています。

また、
▽谷垣グループはほかの派閥に所属していないメンバーが19人となっています。

各派とも、さらなる勢力の拡大に向けて、無派閥の議員らに入会を働きかけることにしています。