コロナワクチン有効性87% “デルタ株にも極めて有効か”

新型コロナウイルスのワクチンの有効性について国立感染症研究所が国内のウイルスがデルタ株にほぼ置き換わったことし8月の暫定的な解析結果を公表し、ワクチンの有効性は87%でデルタ株に対しても極めて有効とみられるとしました。

この解析結果は国立感染症研究所が今月9日に開かれた厚生労働省の専門家会合で示したものです。

国立感染症研究所などのグループはことし8月末までの1か月間に関東地方の7か所の発熱外来を受診した1353人について、新型コロナの検査結果とワクチン接種の関係を解析しました。

この期間に検査で陽性だったのは、ワクチンを接種していない858人のうち498人、2回接種した252人のうち38人で、この結果をもとに推定した2回接種した際のワクチンの有効性は87%になったということです。

グループによりますとこの期間の関東の新型コロナウイルスは9割以上がデルタ株に置き換わっていたということで、デルタ株に対してもワクチンは極めて有効とみられるとしています。

国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長は「海外ではワクチンの有効性が半年程度で弱まることも報告されているので日本でも効果が弱まるのか引き続き分析していく」としています。