イギリスで医療関係者のワクチン接種義務化へ 来年4月から

イギリス政府は、医療機関で働く医師や看護師などに対し、来年4月から新型コロナウイルスのワクチンの接種を義務づける方針を明らかにしました。

医療関係者からは、現場を離れる人が増えて医療体制に影響を及ぼすのではないかという懸念の声が出ています。

イギリスのジャビド保健相は9日、人口の大部分を占めるイングランドにある、国が運営する医療機関で働く医師や看護師などに対し、来年4月から原則として新型コロナウイルスのワクチンの接種を義務づける方針を明らかにしました。

イギリスでは1日あたりの新規感染者が3万人を超えるなど、依然として感染が拡大していて、ジャビド保健相は、患者だけでなく患者と直接接触する医療従事者も守る必要があるとしています。

国が運営する医療機関で働くスタッフのうち、これまでにおよそ90%が2回のワクチン接種を終えた一方、接種を完了していないとみられる人が10万人あまりに上るということです。

医療関係者からはワクチン接種の義務化によって現場を離れる人が増え、人手不足が問題となっているイギリスの医療体制に深刻な影響を及ぼすのではないかという懸念の声が出ています。