アメリカ議員らが台湾訪問か 米軍機使用 中国は強く反発

台湾のテレビ局は、アメリカ議会の上下両院の議員らが9日、アメリカ軍の航空機で台北を訪問したと伝えました。

アメリカ軍の航空機が外交関係のない台湾の空港に着陸することはまれで、中国は強く反発しています。

台湾のテレビ局TVBSはアメリカ議会の上下両院の議員らが9日、アメリカ軍の航空機で台北を訪問したと伝え、議員らが乗っていた機体だとする映像を放送しました。

議員らの名前や台湾訪問の目的などは明らかになっていません。

この報道について台湾外交部は「アメリカの代表機関であるアメリカ在台協会がスケジュールを手配している。訪問客の意向を尊重し、適当な時期に説明する」というコメントを発表し、詳しい説明を避けています。

台湾では、ことし6月にもアメリカの上院議員が軍の輸送機で台北に降り立ち、空港内の施設に蔡英文総統が出向いて会談しています。

アメリカ軍の航空機が外交関係のない台湾の空港に着陸することはまれで「台湾は中国の一部だ」と主張する中国は強く反発しています。

中国国防省報道官「中国の内政への重大な干渉」

これを受けて、中国国防省の報道官は9日夜にコメントを発表し「台湾は、中国の神聖で不可分な領土の一部であり、アメリカの行為は中国の内政への重大な干渉で、主権を著しく損ない、台湾海峡の平和と安定を脅かすものだ」として、アメリカ側を強く非難しました。

そのうえで「アメリカは挑発的な行為や台湾海峡の緊張を高めるあらゆる破壊的な行動を直ちにやめ『台湾独立勢力』に誤ったシグナルを送らないよう求める」としています。

また、中国軍で東シナ海を所管する東部戦区の報道官は、台湾海峡に向けて9日「戦闘準備のためのパトロール」を行ったと明らかにし「台湾問題に関する関係国の重大で誤った言動と『台湾独立勢力』の活動に対して国の主権を守るために必要な措置だ」と強調しました。

米国防総省報道官「訪問はことし2回目 米軍機使用珍しくない」

これについて、アメリカ国防総省のカービー報道官は、記者団に対し、アメリカ議会の議員らが台湾を訪問したことを認めたうえで「議員団の訪問はことしに入って2回目で、よくあることだ」と述べました。

また、アメリカ軍の航空機が使われたことについては「議員団がアメリカ軍の航空機で移動するのは珍しくない」と述べました。

中国 米側に申し入れ

中国外務省の汪文斌報道官は、10日の記者会見で「『1つの中国』の原則に著しく反するもので、断固反対する」と述べ、アメリカ側に厳正に申し入れを行ったと明らかにしました。

そのうえで、台湾を訪問しているアメリカの議員に対し「『台湾独立勢力』と結託することは危険なゲームであり、一緒に火遊びをすると、みずからに火の粉がふりかかり身を滅ぼしてしまう」と述べ、警告しました。