UNEP 世界の平均気温 削減目標達成で60%超の確率で2.1度上昇

UNEP=国連環境計画は、各国が現在掲げている2030年に向けた温室効果ガスの削減目標と排出量の実質ゼロ「カーボンニュートラル」をすべて達成できた場合には、今世紀末の世界の平均気温の上昇は、産業革命前と比べ60%を超える確率で2.1度に抑えられるなどとする見通しを発表しました。

一方で、2030年の削減量がカーボンニュートラルの実現に整合したものになっていない国が多いとも指摘していて、さらなる削減目標の引き上げが必要だとしています。

これはイギリスで開かれている国連の気候変動対策の会議「COP26」で行われたイベントでUNEPが発表したものです。

それによりますと、各国が現在掲げている2030年に向けた温室効果ガスの削減目標と排出量の実質ゼロ「カーボンニュートラル」をすべて達成できた場合には、今世紀末の世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べ66%の確率で2.1度に、50%の確率で1.9度に抑えられるとしています。

その一方で、カーボンニュートラルを掲げる多くの国について、2030年の削減量がカーボンニュートラルの実現に整合したものになっていないとも指摘していて、現在の2030年の削減目標を達成しただけでは、今世紀末の世界の平均気温は2.7度上昇するとして、さらなる目標の引き上げが必要だとしています。

報告を行ったデンマーク工科大学のアン・オルホフ博士は「いま必要なのは、2030年に向け、排出量を半減するため行動することだ」と述べ、さらなる排出量の削減を訴えました。

COP26の参加者はどう考える

温室効果ガスの排出削減をめぐる先進国と途上国の役割について、COP26の参加者に聞きました。

2060年までの温室効果ガス排出の実質ゼロを目指すとしている、インドネシアの政府代表団の男性は「インドネシアは大きな排出源となっている、森林伐採の抑制や山火事の防止を熱心に進めている。次は巨大な産業を持っている先進国の番だ。バランスが重要だ」と述べ、途上国も実質ゼロの目標を掲げる中、先進国がさらなる排出削減を進めるべきだと主張しました。

またインドのヤーダブ環境相は、先進国と途上国、それぞれに削減の責任があるとしたうえで「気候変動対策のための資金と技術を提供するのは先進国の義務だ。現状ではそれが果たされていない」と述べ、まずは先進国による支援を優先すべきだとする考えを示しました。

イギリスから参加した民間企業の男性は「先進国は資金も技術もあり、過去の排出量に対する責任も負っている。ただ、インドやアフリカなどの途上国の人々も含めて何らかの対策をする必要がある」と話していました。