小田急電鉄 子ども運賃一律50円に値下げへ ICカード決済の場合

私鉄大手の小田急電鉄は、子育て世帯を沿線に呼び込もうと、来年の春からすべての区間で子ども運賃を、ICカード決済の場合、一律50円に値下げすることになりました。

発表によりますと、小田急電鉄は、現在、大人の運賃の半額に設定されている12歳未満の子ども運賃について、来年の春からICカードで決済した場合、一律50円に値下げします。

対象はすべての区間で、例えば、最も運賃が高い新宿駅と神奈川県小田原市の小田原駅の区間の場合、現在は片道445円の運賃が50円となります。

会社の試算では、今回の子ども運賃の値下げにより、およそ2億5000万円の減収が予想されるということですが、沿線に子育て世帯を呼び込むことや、外出の機会を促してグループの商業施設の売り上げを伸ばすことで、会社全体として運賃の減収分を補いたいとしています。

会社によりますと、子ども運賃を継続的に大人の運賃の半額以下に一律で値下げするのは、全国の鉄道で初めてだということです。

小田急電鉄は「人口減少などを背景に、沿線の住民は今後減少することが予想されるので、若い世代の沿線での定住につながってほしい」と話していて、今後は通学に使う定期券についても、子ども運賃の見直しを検討しているということです。

コロナ禍の鉄道 値下げは異例

鉄道各社の間では、新型コロナウイルスの影響で利用客が大きく落ち込む中、料金の値上げを模索する動きが相次いでいます。

このうち、首都圏の東急電鉄や、関西圏の近畿日本鉄道が、普通列車の運賃の値上げを検討しているほか、JR東日本は東北新幹線などのグリーン車の料金を来年の春から、2割から最大3割程度値上げする予定です。

在宅勤務の普及に加え、今後の感染状況など、需要の回復の見通しは不透明で、鉄道各社の経営環境が厳しさを増す中、今回の小田急電鉄のように運賃の値下げに踏み切るのは異例です。