子どものベランダ転落事故防止 専門家グループが実証実験 京都

子どもがマンションのベランダなどから転落して死亡する事故が相次いでいることから、専門家のグループが効果的な対策を検討するための実証実験を行いました。

実験は4日、京都府長岡京市の保育園で、研究者や医師などで作る専門家のグループが行いました。

ベランダの柵を模した装置に器具を取り付けて、120センチから140センチまで高さを変え、3歳から6歳までの50人余りの園児が柵を乗り越えられるかを年齢別に調べました。

その結果、中には、自分の身長より高い140センチの高さでも素足を柵に貼り付けるようにして5秒ほどで登ってしまう子どももいました。

マンションなどのベランダの柵の高さは転落防止のために110センチ以上にする基準がありますが、子どもが乗り越えるケースがあとを絶たず、先月には大阪 北区の高層マンションで4歳の女の子がベランダから転落して亡くなったとみられる事故も起きています。

グループでは、今後も実験を続け、転落防止につながる柵の形状や効果的な器具による対策を検討して公表することにしています。
グループのメンバーで子どもの事故防止に取り組むNPO法人の北村光司理事は「子どもが登ろうとしても柵を乗り越えられない環境づくりが重要です。どういう条件なら安全かを具体的に検討してメーカーなどとも共有したい」と話しています。

子どもの転落事故の実態は

国の人口動態調査によりますと、14歳以下の子どもがマンションのベランダなど建物から転落して死亡した事故は、去年は7件と前の年から5件減りましたが、毎年、発生していて過去10年間で124件に上っています。

このうち、2018年までの5年間の死亡事故37件について消費者庁が詳しく分析したところ、年齢別では、3歳が最も多く、1歳から4歳で全体の6割余りを占めていたということです。

また、事故の発生場所では、
▽ベランダからの転落が全体のおよそ4割に当たる15件、
▽窓からの転落が7件、
▽屋上からの転落が2件だったということです。

医療機関から収集した事故事例では、
▽5歳の子どもが家族を見送るためにベランダの手すりにつかまっていたところ前のめりになって転落したケースや、
▽高さ90センチの柵がある2階のベランダから4歳の子どもが転落したとみられるケースがあったということです。

子どもの転落事故は、ことしに入ってからも相次いでいて、
▽9月に札幌市のマンションで子ども部屋の窓から誤って転落したとみられる4歳の男の子が亡くなった事故や、
▽先月、大阪 北区の高層マンションでベランダから転落したとみられる4歳の女の子が亡くなった事故が起きています。