ワクチン接種済みで隔離措置免除を 経団連が提言案まとめる

新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、経団連は、経済活動の活性化に向けた新たな提言案をまとめ、ワクチンを接種した人には入国後の隔離措置を免除するなど、入国管理の在り方を見直すよう政府に求めていくことになりました。

経団連は、コロナ禍の感染対策と社会経済活動の両立に向けた政府への働きかけを行っていて、国内で新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した人が全人口の70%を超える中、新たな提言案をまとめました。

それによりますと、政府には、科学的見地から政策を推進するよう求めるとしたうえで、海外とのビジネス往来の再開に向けた対応が急がれていて、入国管理の在り方を見直す必要があるとしています。

具体的には、ワクチンを接種した人には入国したあとの隔離措置を免除し、対面での提出書類の確認など長時間に及ぶ今の入国手続きを改め、接種証明書のデジタル化など手続きの迅速化を進めるべきとしています。

一方、感染拡大を抑える医療体制については、飲み薬の普及を前提に、軽症の患者を一般の病院などで診療できるよう検討を加速すべきとしています。

そのうえで、今後の感染拡大期には機動的な医療体制の拡充に的を絞って対策を行い、人流の抑制などの観点からこれまで進められてきた出勤者の数の削減目標は見直すべきだとしています。

経団連では、こうした提言を来週にも公表し、政府に働きかけていくことにしています。