JR西日本 中間決算 新型コロナ影響 686億円の最終赤字 2期連続

JR西日本はグループ全体のことし9月までの中間決算を発表し、新型コロナウイルスの影響で鉄道の利用客の回復が遅れていることから、最終的な損益は686億円の赤字となりました。中間決算が赤字となるのは2期連続です。

発表によりますと、売り上げは前の年の同じ時期と比べて8.6%増加し4368億円となりましたが、最終的な損益は686億円の赤字となりました。
中間決算が最終赤字になるのは2期連続です。

緊急事態宣言の影響で旅行や出張の自粛が続き、新幹線や在来線で利用客の回復が遅れていることが要因です。
ただ、賞与や広告宣伝費の見直しなどを進めた結果、赤字幅は前の年の同じ時期から縮小しました。

JR西日本の中西豊常務は記者会見で「緊急事態宣言が解除され足元ではビジネスや観光ともに動き始めているが、第6波への懸念などもあり予断を許さない」と述べました。

また先月31日、東京 調布市を走行していた京王線の車内で乗客が切りつけられるなどした事件について、中西常務は「利用者に安心して鉄道に乗っていただくために何ができるのか常々議論している」と述べ、プライバシーや利便性とのバランスを考慮しながら社内で対策の検討を重ねていることを明らかにしました。