連合 来年の春闘方針めぐり労組と意見交換 “賃上げを”

労働組合の中央組織「連合」は来年の春闘方針について意見を交わす集会を東京都内で開き、参加者からは非正規雇用で働く人の待遇改善につなげるためにも賃上げを積極的に求めるべきだという意見が相次ぎました。

東京 荒川区で開かれた集会には全国の労働組合の代表など500人余りが参加しました。

「連合」は来年の春闘で年齢や勤務年数に応じた定期昇給分を確保したうえで基本給を引き上げる「ベースアップ」に相当する分として合わせて4%程度の賃上げを求める方針です。

参加した組合員からは「正規雇用だけでなくパートやアルバイトなど非正規雇用で働く人たちの賃上げも積極的に求めるべきだ」とか「新型コロナウイルスの感染拡大でとくに大きな影響を受けている女性の雇用についても改善に向けて一層、取り組むべきだ」などという意見が出されました。

「連合」は2日の議論を踏まえて来月2日の中央委員会で来年の春闘方針を正式に決定することにしています。

「連合」の芳野会長は「非正規雇用で働く人の待遇改善にきちんとつながるように賃上げの要求をしっかりと掲げていきたい」と話していました。

参加者からは…

集会に参加したセラミック製品のメーカーなどでつくる労働組合の書記長は「都市部に比べて賃金が低い地方の企業は人手が足りないために求人を出しても採用は難しい状況で、地域間での賃金の格差が問題となっています。雇用調整助成金を利用し従業員の雇用を守っている企業もあり経営が苦しいのはわかっていますが、賃上げは必要だと考えています」と話していました。