インド洋のモルディブ 温暖化で海面上昇 多くの島水没のおそれ

リゾート地として日本でも人気のインド洋の島国、モルディブはおよそ1200の島からなり、温暖化に伴う海面上昇によって多くの島が水没するおそれがあり、気候変動の脅威にさらされています。

モルディブ政府によりますと、島の8割が海抜1メートル以下で、気候変動の影響で2100年までに最大で1メートル余り海面が上昇すると予測されているため、国土の多くが水没する危機にあります。

島の97%では、すでに海面が上昇した影響で海岸の浸食が始まっていて、観光客にも人気の島では砂浜が浸食されてヤシの木などの根がむき出しになり、あちこちで木が倒れていました。

こうした中、モルディブ政府は人工の島の開発を進めていて、首都マレに近いフルマーレ島は海面の上昇に対応するため海抜2メートルの高さに埋め立てられています。

すでに島の半分の開発が終わり、5万人余りが移住し、残りの半分の地域でも次々とマンションの建設が進んでいて、将来的には人口およそ50万のうち20万人余りが住めるようになるということです。

一方、埋め立てをせずにコンクリートのブロックを組み合わせて海上に浮かぶ都市の建設計画も進んでいて、住居や公園、商業施設などの開発が年内に始まる予定です。

海面の上昇に合わせて都市全体が浮き上がる仕組みで、大規模な海上都市が建設されるのは世界で初めてだということです。
シャウナ環境・気候変動・技術相はNHKのインタビューに「気候変動対策が進まなければ、モルディブは滅び、人が住めなくなるかもしれない。COP26で世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えることで合意できれば、モルディブを救うことができる。政治指導者の意志が必要だが、それは可能だ」と述べ、気候変動に対して国際社会が一致した対応を取ることが重要だと指摘しました。