軽石とみられる漂流物 高知県の沖合でも確認

小笠原諸島の海底火山の噴火で出た軽石とみられる漂流物が、30日から31日にかけて高知県の沖合でも確認されました。
県は沿岸の市町村や漁協に注意するよう呼びかけています。

ことし8月に小笠原諸島の海底火山、福徳岡ノ場の噴火で出た大量の軽石が太平洋上を漂流しているのを受けて、第5管区海上保安本部では、航空機で管内の海域を警戒しています。

その結果、30日は高知県の足摺岬の沖合146キロの海域で、31日は高知県の室戸岬の沖合207キロの海域で、それぞれ数十キロ四方の広い範囲で軽石とみられる漂流物を確認したということです。

これを受けて高知県は31日、沿岸の市町村や漁協などに対して、軽石を吸い込んで船のエンジンが故障する可能性があるなどとして注意を呼びかける通知をするとともに、今後の対応についても協議しています。

県は「夜間や明け方は海面が見えにくく、軽石の発見が遅れる可能性もある。漁に出る人はこまめに船の点検をするなど注意してほしい」と呼びかけています。

第5管区海上保安本部は、1日も引き続き航空機で調査することにしています。

専門家「予想どおりに進んでいる」

海洋研究開発機構の美山透主任研究員のシミュレーションによりますと、沖縄や奄美に流れ着いた軽石は黒潮の流れに乗って、今月上旬にかけて四国付近の沖合まで進むとみられています。

美山主任研究員は「漂流物が見つかったのは黒潮が流れるやや南側で、シミュレーションとだいたい一致していて、予想どおりに進んできている」と分析しています。

そのうえで「今回、軽石が見つかっていないところにも、広く漂流している可能性はある。もう少し北に軽石が存在しているとすれば、黒潮の流れに乗り、これから室戸岬付近に近づくことも考えられる」としています。
そして、軽石が完全に黒潮の流れに乗った場合は、これから室戸岬に近づいたあと、いったん南に離れて蛇行する形で東海方面へ向かい、今月末には関東方面に流れることが予想されるということです。

美山主任研究員は「軽石が本当に沿岸に来るかは風しだいで、南風が吹けば湾のかなり近くまで入ってくることも考えられる」としています。