ロシアでコロナ感染再拡大 経済活動制限も旅行に行く人も

ロシアでは新型コロナウイルスの1日当たりの死者数がこれまでで最も多くなるなど、感染の再拡大が収まる兆しはありません。
全土で11月7日までを企業などの休業日とし、経済活動を大幅に制限する措置が始まっていますが、連休中に各地に旅行に行くという人も多く、感染がさらに広がる事態も懸念されています。

ロシアでは連日、新型コロナウイルスの一日当たりの感染者数がおよそ4万人に上り、29日には一日の死者もこれまでで最も多い1163人となり、中部の都市では病床の使用率が90%を超えて、医療体制のひっ迫も伝えられています。

このため政府は、全土で11月7日までを企業などの休業日に定め、経済活動を大幅に制限する措置をとり、不要不急の外出を控えるよう求めています。

しかし、地元メディアは、連休を利用して国内外へ旅行に出かける人が増えていると伝えていて、モスクワ近郊にある空港は29日、多くの家族連れなどで混雑していました。

政府は多くの人が旅行をすることで感染がさらに広がる事態を懸念していて、大統領府の報道官は「地域間の人の移動を止めるのは最後の手段だ」と述べ、今後の状況を注視する姿勢を示しています。