アフガニスタン 米軍撤退から2か月 治安の不安定な状況続く

アフガニスタンでは、アメリカ軍が撤退して30日で2か月となります。イスラム主義勢力タリバンが統治を進める中、対立する過激派組織IS=イスラミックステートによるテロや攻撃が相次ぎ、治安の不安定な状況が続いています。

アフガニスタンでは、ことし8月30日、アメリカ軍の撤退が完了し「アメリカ史上、最も長い戦争」とも言われた20年におよぶ軍事作戦に終止符が打たれました。

アメリカ軍が撤退して30日で2か月となりますが、現地ではイスラム主義勢力タリバンが暫定政権を発足させ統治を進める中、対立する過激派組織IS=イスラミックステートによるテロや攻撃が相次いでいます。

このうち北部のクンドゥズと南部のカンダハルでは今月、イスラム教シーア派のモスクで金曜日の礼拝のさなかに大きな爆発があり、合わせて80人近くが犠牲となりました。

また、ISは、各地で、治安を担うタリバンの戦闘員を狙った攻撃も行っていて、巻き込まれ、犠牲となる市民があとを絶たず、治安の不安定な状況が続いています。

一方、タリバンの暫定政権の幹部は、政権の承認を目指して、アメリカやロシア、それに中国などの高官と相次いで会談していますが、欧米は、タリバンの行動を見極めるべきだとして慎重な姿勢を続けています。

モスクでは厳しい警戒態勢

アフガニスタンでは、イスラム教の少数派のシーア派を狙ったテロが相次いでいることから、イスラム主義勢力タリバンは、国内に1000余りあるシーア派のモスクに戦闘員を派遣し、テロへの警戒を強めています。このうち、首都カブールにあるシーア派のモスクでは、29日、治安を担当するタリバンの戦闘員10人が、銃を手に、建物の屋根や入り口に立ち、警備にあたっていました。テロが起きた今月8日と15日は、いずれも礼拝が行われる金曜日で、犯人が、シーア派の信者で混雑する建物に侵入し自爆したことから、モスクの出入り口では入念な身体検査が行われていました。現地で警備にあたるタリバンの部隊のリーダーは「市民を守り、テロリストによるさらなる攻撃を防ぐため、警備している。厳しい警戒態勢を敷いているので、治安上の問題はない」と話していました。

市民からは テロ対策の強化を求める声

アフガニスタンの首都カブールでは、各地で相次ぐテロに市民から懸念の声があがっています。

食料品店を営む42歳の男性は「現在の状況を見るかぎり、将来について楽観はできない。もしこの数か月で治安が改善しなければ、不安は一層強まるだろう。タリバンの暫定政権には人々の安全な生活を守ってほしい」と述べ、テロ対策の強化を求めていました。

また、モスクを訪れた24歳の男性は「金曜日の礼拝はイスラム教徒にとって大切なことだ。クンドゥズとカンダハルのモスクでテロがあったので、タリバンがモスクを警備するのはよいことだと思う」と話していました。